創成科目
工学部は2004年度からの教育改革において、「21世紀の工学のあるべき姿」や「これからの研究者・技術者に求められる資質」などについて検討するとともにカリキュラムを抜本的に見直し、新たに「創成科目」を導入しました。創成科目の目的は、(1)課題発見/設定能力、(2)チームワーク/リーダーシップ力、(3)情報収集/選別能力、(4)ディベート/コミュニケーション能力、(5)プレゼンテーション能力、(6)文章作成能力、(7)課題解決能力を育成することで、1年次から4年次にわたって創成科目を継続的に実施することにより目的を達成する。
電子情報工学科では、1年次のスタートアップセミナーに始まり、創成工学、創成ゼミナール、創成実験があり、集大成として4年次の卒業研究がある。
創成工学
「創成工学」は1年次に実施される工学部共通の創成科目で、夏季集中講義として6日間で行われる。異なる学科の学生がグループを形成して1つのテーマに取り組み、答えがあらかじめ分かっていない/決まっていない問題を様々な知識、情報および技術を駆使して解決することにより主体的な学習の習慣を身に付け、問題の発掘や解決能力、結果を他人に伝えるプレゼンテーション&コミュニケーション能力などを養うことを目的とする。
創成実験
ますます高度化する21世紀の電子情報工学分野では、結果がわからない未知の問題を様々な知識、情報および技術を駆使して解決する創造的かつ独創的な実験能力が必要となります。この目的のため2006年度から導入されたのが「創成実験」です。これは"ものづくり"につながる問題発見・解決型の新しいスタイルの実験で、現在「OrCADによる電子回路設計」や「ロボット製作実習」などのテーマがあります。
マイコンロボット製作実習
マイコンを用いた自立ロボットにより迷路抜けを行う。
レゴロボット製作実習
レゴブロックを用いてレギュレーションに対応したロボット作製を行う。
飛行ロボットの製作
飛行機・飛行船などによりミッションを実行する飛行ロボット製作を行う。
OrCADを用いた電気・電子回路設計
高機能CADソフトを用いて回路設計と特性評価を行う。
ソーラ飛行船による地球観測
飛行船に各種観測機器や制御機器を取り付け情報取得やリモート制御を行う。
ノートPCのDualBoot化とNetwork実践入門
DualBoot化する過程においてノートPCの構成と動作原理とネットワークについて理解する。
発光素子の作成と評価
化合物半導体による発光素子を作製し、素子特性を評価する。
二酸化チタンの成膜と応用
プラズマCVD法により二酸化チタン膜を成膜し、膜特性を評価する。
結晶の作成と評価
無機結晶を溶媒を利用して作製し、X線回折法により、その結晶を評価する。
微小信号の精密測定
最先端の測定技術を用いて地磁気など微小信号の測定を行う。