堀部研究室(園芸学研究室)

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研究内容:サボテン・多肉組

研究内容

多様な環境ストレス耐性、高い生産性、健康機能性を併せ持つ食用ウチワサボテンは乾燥地でも生産できる作物やモデル植物として大きなポテンシャルを有している。本研究では食用サボテンの生産性向上技術を開発するとともに、食用サボテンの基礎研究推進のための基盤技術を確立することを目的としている。本研究による成果は食用サボテンの特徴的な生長特性の解明に加え、植物の環境ストレス耐性向上や食糧増産など地球規模の課題解決に貢献するものである。

①食用サボテンの生産性・機能性向上

食用サボテンは主にポット栽培や土耕によって生産されているが、栽培管理の労力や土壌伝染による病害の発生が問題となっている。生産面の解決策の一つとして、水耕栽培を利用した生産性の向上・高付加価値化が考えられる。土を使用しない水耕栽培では土壌病害の回避や綿密な肥料管理による栄養成分の改変が可能となり、また生産性の向上にもつながる。しかし、これまで食用ウチワサボテンは水耕栽培の研究対象として注目されておらず、食用ウチワサボテンの水耕栽培や人工光型植物工場での生産に関する知見は乏しい。本研究でがウチワサボテンの水耕栽培法の確立や環境制御による生産性向上技術の開発を目指す。

1) 人工光型植物工場における食用サボテンの栽培法確立

2) 食用サボテンの水耕栽培法の確立

3) 食用サボテンの生育促進技術の開発

4) 異種サボテンとの接ぎ木が穂木の生育等に与える影響の解析

①植物工場での食用サボテン生産    ②低コスト水耕システムの開発           ③ホルモン処理による茎節発生促進

②新たな有用形質を持った食用・観賞用サボテンの育種

1) EMS処理による突然変異を利用した食用・観賞用サボテン有用品種育種

2) コルヒチンを用いた観賞・食用サボテンの倍数性育種

突然変異育種(種子)

③ウチワサボテンを利用したファイトレメディエーション技術の開発、重金属耐性機構の解析

ファイトレメディエーションとは、「植物の機能を利用して環境修復および汚染浄化を行うこと」を意味し、具体的には植物体内に重金属などの環境汚染物質を吸収そして蓄積させ、植物体を除去することで環境を浄化する手法が最も広く用いられている。植物を利用したファイトレメディエーションでは低コストで広範囲の汚染サイトへの適用が可能であると同時に、メンテナンスが不要で太陽エネルギーを利用しているため環境負荷が小さいなどの利点があり、土壌修復技術として注目されている。

ウチワサボテンは①環境ストレス耐性が高い、②栄養繁殖が容易、③バイオマスが大きい、④成長が早いなど、ファイトレメディエーションに適した性質を多く持ち、これまでの我々の研究で有害重金属に対する抵抗性が非常に強いことが分かっている。従って、ウチワサボテンは乾燥地などにおいても土壌重金属汚染の除去に利用できる植物として期待できる。

本研究では、ウチワサボテンのファイトレメディエーションへの応用可能性を検証するとともに、重金属耐性機能の解明を目的とした実験を行う。

④ミネラルを高濃度に含む「高機能性ウチワサボテン」の栽培

多肉植物である食用サボテンは茎内に養水分を多量に蓄積できる貯水組織を持ち、環境中から吸収した重金属などの物質をこの貯水組織内に隔離・蓄積することが分かっている。本研究ではこの性質を利用し、水耕培養液の組成を制御することで、カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛含量を高めた食用サボテンの生産を目指す。本研究による成果は健康的な食生活や予防医学の発展につながるとともに、食用サボテンという新しい農産物の産業化も促進するものであり、国内農業の活性化に大きく貢献する。

 

⑤組織培養・遺伝子組換え技術を利用したサボテンの生産性向上

ウチワサボテンは可塑的なCAM型光合成や驚異的な環境ストレス耐性、高い生産性など特徴的な形質を多く有しており、植物生理学的な研究を行う上でも非常に興味深い実験材料である。しかし、サボテンの多くは遺伝子組換え技術など分子生物学的研究に必要な技術が確立されていない。本研究ではウチワサボテンの組織培養・遺伝子組換え技術などの基盤的技術を確立し、サボテンの持つ特殊機能のメカニズムの解明を目指す。

1) 食用サボテンの遺伝子組換え技術の確立

2) ウチワサボテンの花芽形成(開花機構)および娘茎節発生メカニズムの解明

3) ウチワサボテンの環境ストレス耐性機構の解明

 

多肉植物の研究

工事中。。

 

主な実験材料

食用ウチワサボテン(植物工場、水耕栽培、育種、培養)

観賞用サボテン(育種、培養、生育促進)

観賞用花き(サボテン、多肉植物)

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