中部大学の研究活動

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河村公隆教授(中部高等学術研究所)がアメリカ地球物理学連合(AGU)フェローに

【2018年10月5日】

河村公隆教授(中部高等学術研究所)がアメリカ地球物理学連合(AGU)フェローに選ばれた。12月12日にアメリカ・ワシントンD.C.で開かれる2018年秋季大会で授与式が行われる。

アメリカ地球物理学連合(AGU)は世界中に6万人以上の会員を持つ地球科学・宇宙科学最大の組織で、AGUフェローは1962年以来毎年、地球科学・宇宙科学のさまざまな分野で顕著な業績を挙げた会員の中から1,000人に1人の割合で選出されており、2018年は62人が選ばれた。

AGU100

大気中に存在する微粒子(エアロゾル)の有機化学研究に関する傑出した業績と大気科学に貢献

河村教授は、大気環境中に存在する有機物に着目し、そのエアロゾル中での化学組成を明らかにする研究に取り組んだ。その中で、低分子有機酸(カルボン酸)が主要な有機物として存在する事を発見し、その測定法の開発を行った。その手法を都市大気試料に適用し、粒子相(エアロゾル)にはシュウ酸を主成分とする低分子ジカルボン酸が、ガス相にはギ酸・酢酸を主成分とする低分子モノカルボン酸が主成分である事を明らかにした。さらに都市域、海洋、極域など世界各地で採取した大気試料を分析し、地球規模での有機物の組成・濃度分布を明らかにし、有機物の起源・大気輸送・光化学的変質を解明した。

今回の受賞対象となった研究は以下の5つ。

  1. ガスクロマトグラフ・質量分析計を用いた極性有機物(低分子モノカルボン酸・ジカルボン酸)の分析法を開発した。
  2. 海洋大気中に9—オキソノナン酸を発見し、海洋生物起源の不飽和脂肪酸の酸化により大気中で有機エアロゾルが二次に生成することを提案、新しい研究分野の開拓につなげた。
  3. 海洋エアロゾル中にシュウ酸が最も濃度の高い有機物である事(有機炭素の10%)を発見し、シュウ酸が有機物酸化の最終生成物として大気中に蓄積する事を解明した。
  4. 北極での大気観測から冬期に低・中緯度より大気輸送された汚染有機物が春に強い日射(白夜)による光化学酸化を受け、シュウ酸を主成分とするジカルボン酸を高い濃度で生成することを発見した。
  5. グリーンランドアイスコア中に存在する有機物を分析し、ジカルボン酸等の濃度が小氷期など寒冷期(海氷が拡大する)には低く温暖期には高い傾向にある事を明らかにし、有機物が過去の気候変動解明の有力なトレーサーであることを明らかにした。
河村公隆

河村教授のコメント

これまで東京都立大学・北海道大学で実施した研究が受賞の対象となりましたが、中部大学に研究拠点を移した現在、これまでの研究を更に発展させると共に、新しい地球環境化学の課題に挑戦したいと考えています。

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