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人文学部 西山伸一先生

【2018年12月1日】

西山伸一先生

専門は西アジア文明史、考古学、文化遺産学
西アジアの遺跡調査を進める

プロフィール

西山伸一(ニシヤマ シンイチ)先生。早稲田大学大学院 文学研究科 修士課程修了。早稲田大学大学院 文学研究科 博士課程を中退し、ロンドン大学考古学研究所に留学。独立行政法人東京文化財研究所文化遺産国際協力センター特別研究員、 サイバー大学世界遺産学部准教授を経て、2012年4月に中部大学に着任。人文学部准教授。

香川県出身。奥様と娘さんの3人家族。休日に家族で旅行に出掛けるのが楽しみ。極端に甘いもの以外は、フィールド調査の経験から基本的に何でも食べる。目下のところ、海外で好きな食べ物は、イラク・クルディスタン地域名物の肉料理「シュフタ」。

西山先生を Close Up!

先生の研究内容

西山伸一先生

「専門としているのは西アジア文明史、考古学、文化遺産学です。西アジア(中東)の歴史を旧石器時代からイスラーム時代まで調査研究してきましたが、専門は鉄器時代(紀元前1千年紀:今から3000年から2000年前)の人々の暮らしぶりです。また『都市』や『国家』の成立によって人々の暮らしがどのように変化してきたかにも関心をもっています。西アジアは、世界に先駆けて農耕・牧畜の始まり、国家や都市の成立、帝国の登場、三大宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教)の発生など人類史の最先端を走ってきた地域です。現在、欧米諸国からも調査団が多数送り込まれ、考古学オリンピックのような活気を持っています。そこを研究することで、人間とは何か、私たちはどこへ向かうべきなのかを考えることになります」

研究を志したきっかけ

アフガニスタン、バーミヤーン遺跡での発掘調査の合間に現地の関係者と(2006年撮影)

アフガニスタン、バーミヤーン遺跡での発掘調査の合間に現地の関係者と(2006年撮影)。中央が西山先生

「もともと歴史に興味はありましたが、大学に入って考古学という学問を知り、日本各地で発掘調査に参加してきました。西アジアとの関係は、大学院時代に先輩からのお誘いがありシリアでの発掘調査に関わったのが始まりです。その時、現地での生活、出土する遺物や遺構の面白さに強くひかれました。そして、何よりも現地の人々とその生活を好きになったことがこの道を志したきっかけです」

これまで行ってきた遺跡調査

「最初の調査地シリアでは、鉄器時代の紀元前1200~550年頃の村落遺跡を掘りました。欧米の調査団が大型の都市遺跡に注目する中、3000年ほど前の市井の人々の暮らしをうかがえる貴重な発見となりました。その後、トルコ、エジプト、イラン、アフガニスタン、パレスチナ自治区、レバノン、イラク・クルディスタン自治区で調査に参画してきました。どれも思い出深いもので、発見もさることながら現地での生活を通して『小さな国際貢献・国際交流』をしているという意識がめばえてきました。最近の発見は、2017年にイラク北東部のクルディスタン自治区で『未盗掘』の鉄器時代の墓を発見したことです。日本でもそうですが、なかなか未盗掘のお墓が見つかることはないので、貴重な体験でした。現地の研究者や当局者も喜んでくれたことが印象深いです」

イラク・クルディスタン自治区Tell Qalat Said Ahmadan遺跡での発掘風景(2014年撮影)

イラク・クルディスタン自治区Tell Qalat Said Ahmadan遺跡での発掘風景(2014年撮影)

イラク・クルディスタン自治区Yasin Tepe遺跡の発掘風景:ドローンによる上空から(2016年撮影)

イラク・クルディスタン自治区Yasin Tepe遺跡の発掘風景:ドローンによる上空から(2016年撮影)

イラク・クルディスタン自治区Yasin Tepe遺跡で出土したアッシリア帝国時代の未盗掘墓の内部。テラコッタ製のお棺がみえる(2017年撮影)

イラク・クルディスタン自治区Yasin Tepe遺跡で出土したアッシリア帝国時代の未盗掘墓の内部。テラコッタ製のお棺がみえる(2017年撮影)

イラク・クルディスタン自治区でのもてなし料理。皿にもられた黒っぽいもの(実際には茶色)が「シュフタ」

イラク・クルディスタン自治区でのもてなし料理。皿にもられた黒っぽいもの(実際には茶色)が「シュフタ」

先生の学生時代

「学生時代は、授業を受けるかたわら日本各地の発掘調査に参加して腕を磨いていました。泊まり込みの調査では、夜まで議論しながら気づいたら朝で発掘現場に出なくてはならないこともありました。体力勝負でしたね。ロンドン大学での留学時代は、大学院生の部屋があり、そこで各国の学生と知り合い交流を持てたことが貴重な財産になっています。いまでもその時代の友人たちとは考古学に限らずさまざまな場面で交流があります」

メッセージ

西山伸一先生

「学生時代は貴重な時間です。社会に出る前に何でも見てやろう、聞いてやろうの気持ちをもって情報、知識を大いに吸収してください。また自分の目で見てみたり、実際に資料にあたったりする大切さを実感してください。世の中にはまだまだ知られていないことがたくさんあります」

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