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平成23年度 人文学部 心理学科卒業 菱田恭平さん

【2019年7月31日】

キャップ製造の可能性を追求

名古屋市内のとある通りから細い路地を入ったところにある有限会社日新商会。菱田さんは帽子製造を行うこの会社の若き後継者として忙しい日々を送っている。手掛けているのは企業や団体が制服の一つとして身に付けるキャップで、誰もが目にしたことのある自動車メーカーや自衛隊・消防士のものなど、年間約12万個生産している。

丁寧な作業に自信

会社の1階は事務所兼資材置き場と裁断の作業場で、2階に縫製工場がある。作業工程はまず生地を幾重にも折りたたむところから始まる。その後、専用の金型でプレスしてキャップの各パーツに切り抜き、工業用ミシンで縫製して、調整用のバンドやタグなどを付けて完成させる。「作業の一つ一つが丁寧なところに自信があります」と菱田さん。凝った刺しゅうやプリントなどは専門の協力会社に依頼しているものの、国内で制服キャップを一から製造するところはほとんどないという。大量生産品にはない丁寧な作りで、デザインの変更などにもすぐ応じ、輸送も入れると発注から納品までの期間は海外製造より短い。国内では後継者不足などから、同業者は減り続け、制服キャップの製造を担う国内有数の企業としての立場を確立している。

祖父、父の後を受け継いで

日新商会はもともと菱田さんの祖父が55年程前に反物屋として開業した。現在は帽子製造業に特化し、父の勝仁さんが社長を
務める。菱田さん自身は、大学を卒業して民間企業に約6年勤務したのち、跡を継ぐため退社。1年半前からこの仕事に関わるようになった。幼い頃から祖父や父の仕事を見て育ち、いつかは家業をとの思いがあった。菱田さんは、主に生地からパーツの型を抜く作業を担当するほか、内職の方が自宅で作業した成果物を回収するなどしている。次期社長として会社経営のノウハウを学ぶのはこれからだが、若く、エネルギーにあふれた菱田さんに期待がかかる。

新事業に意欲 新風を巻き起こしたい

今年1 月、プライベートブランドの「JAPAN DESIGN BASE」を日新商会とは別に立ち上げ、一般の方向けのキャップ販売をスタートさせた。「品質の良い帽子を作ることには自信があったので、企業向けだけでなく、もっと多くの人に届けたいと思いました」。菱田さんがデザインを考え、製造から販売、出荷までの全てを担う。店舗は持たず、インスタグラム、インターネットで販売。初回に売り出した子ども用キャップは完売した。S N Sでつながって、百貨店内のセレクトショップに受注販売でJAPAN DES IGNBASEの商品を置きませんかという新たな仕事も舞い込んでくる。SNSを通した仕事の良さとして、「お客様の意見を取り入れ、一緒にものをつくる喜びを共有できる点がいいですね」と語る。制服キャップの製造をこれからも着実に進めながら、新しい事業にも意欲的に取り組んでいる。

菱田恭平さん

  • 菱田恭平さん
  • 有限会社 日新商会
  • 2011(平成23)年度 人文学部 心理学科卒業

積極果敢に挑戦を

菱田恭平さん

 「多くの人が就職活動をしてサラリーマンになると思いますが、現状に満足せずどんどん活躍のフィールドを広げていくと良いと思います。起業してみるのも一つです。私の場合は幸いにも最初から家の会社がありましたが、学生の皆さんにも果敢に新しいことに挑戦してほしいと思います」

※ウプト211号(2019年7月31日発行)より転載

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