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学科主任からのメッセージ

高校生のみなさんへ

「ネオ・デジタルネイティブ」と呼ばれるみなさんの世代は、新聞やテレビといった従来型のメディアに情報源を求めるのではなく、インターネットや各種デジタル機器によって多用な情報にアクセスすることが日常化しています。これは情報の歴史から言えば、急激な「パラダイムシフト」1) であると言えます。

 みなさんは、生まれた時からインターネット環境に身を置き、従来の世代より高いレベルで、機械親和性・社交的(繋がり)欲求・映像処理優先脳をもつなどの特徴があると指摘されています。今後、みなさんの世代は、複数の視覚情報をパラレル(=同時・並行)処理してユビキタスに(=いつでも、どこでも)情報をやりとりし、莫大な衆合知やビッグデータ 2を効率的に利用しながら、従来的なリニア(=線状の)情報による20世紀型の世界観を一変させるのではないかと期待されています 3

 

 しかしその一方で、みなさんが生きる現代の社会の実態は、ますます複雑化・不安定化の一途を辿っています。日本の場合、戦後の世代別人口分布のゆがみによる人口や税収の減少の影響、国家財政の悪化から公共サービスが期待できないこと、また、結果的に下流化が進むことによる社会階層の格差など、様々な要因が複数に絡み合い、問題解決をきわめて困難なものにしています。これは、従来では政策分野の扱う問題だったのですが、実は、年齢や貧富の差から生じる情報格差の増大(その結果としての文化資本の劣化)と密接に結びついていることが、社会にはあまりに知られていません。

 上で述べたみなさんのような次世代の潜在的能力や興味・性質を引き出し、現代社会の諸問題の解決に少しでも貢献するために、コミュニケーション学科では、この度、以下のような教育の方向転換を行ないます。

 すなわち、日本の大学ではまだごく少数しか導入例のない、「コミュニケーション・デザイン教育」と、それを地域社会への貢献に活かす「コミュニティ・デザイン教育」を二本柱に据えたPBL(Project-Based Learning)教育(図1参照)、および、これらのデザインを専門的に追求する各種文化情報デザイナーの資格者(教員、司書、学芸員、デジタル・アーキビストなど)を育成する教育です。

 みなさんは素晴らしい可能性をもっているのです。ぜひ、コミュニケーション学科でその可能性を開花させ、その能力を使って社会に貢献することで、充実した大学生活送っていただきたいと願っています。私たちは、みなさんと一緒にプロジェクトを実行することで、敬語の正しい使用、公益心、論理的思考法など、あらゆる面でみなさん1人1人を最大限に成長させ、社会に望まれる有用な人間として送りだすことを使命としています。

注)

1)     パラダイムシフト:ある時代・集団を支配する考え方が、非連続的・劇的に変化すること。社会の規範や価値観が変わること。(出典:『デジタル大辞泉』)

2)     衆合知やビッグデータ:膨大な数のユーザによる情報の投稿や編集がWeb上で行なわれた結果生み出される集合的な知識・価値、および大規模なデータ集積。

3)     橋元良明(2010)「第3章 デジタルネイティブからネオ・デジタルネイティブへ:ネット世代のメンタリティから占う」橋元良明・奥律哉・長尾嘉英・庄野徹『ネオ・デジタルネイティブの誕生:日本独自の進化を遂げるネット世代』ダイヤモンド社、pp.107-140

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