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宮田 茂

マイクロ・ワールドに見出す新たなバイオ・フロンティア

食品栄養科学科
宮田 茂


食生活の多様化とリスク

私たちが生活していく上で必要なものとして、衣食住が挙げられますが、そのなかでも「食」は、私たちの生命と健康を維持していくために必要不可欠なものです。また一方で、食生活の多様化に伴い「食」は、単なる生命・健康維持のためだけではなく、楽しむものへとも変化してきました。グローバル化に伴い世界の各種食材の入手が簡単になり、調理法も多彩になった反面、食品を媒介とする感染症の広域化・集団化・大型化が懸念されるようになってきました。

微生物と食の関わり

私たちを取り巻く環境中には多種多様な微生物が存在しています。肉眼では見ることができず、多様なマイクロ・ワールドを形成しています。そのうちのごく一部が有用微生物として、味噌や酒などの醸造食品、納豆やヨーグルトなどの発酵食品、あるいはアミノ酸、ビタミン、抗生物質、ホルモンなどの製造に利用されているに過ぎません。プロバイオティクスとしての善玉菌やプレバイオティクスとして腸管内の善玉菌を増殖させる食品が注目を集めている例もあります。一方で、これまたごく一部の菌が食品媒介感染症を引き起こします。

敵を知り己を知れば百戦危うからず

食品衛生行政・管理体制の強化、医療の進歩等により、食品媒介感染症の発生数や死者数は年々減少してきました。しかし、近年の患者数は横ばい傾向にあり、大型化してきていると言えます。様々な要因が考えられますが、その一つとして食品媒介感染症に関する知識不足が挙げられます。本学では4年間の学習を通じて、食品に関するいろいろな知識が学べると共に、食品に携わる者や消費者としての食品媒介感染症起因菌や感染源・感染経路、予防対策等についての十分な知識を習得することが可能です。

悪玉菌も使いよう

私たちの周りのごく一部の菌(病原菌)は感染症を引き起こします。それらの菌が産生する病原因子の性質を調べることにより、感染症の予防・診断・治療に応用することが可能です。一方で、微生物がもつ潜在能力には目を見張るものがあります。最近の遺伝子工学などの発展により私たちは、微生物の有用な面を増強し、有害な面を欠失させることができるようになってきました。今まで、悪玉菌とされてきた菌でも、いやむしろ悪玉菌とされてきた菌だからこそ、特異な能力を有しており、それらが産生する毒素を逆に利用したり、有用物質等を生産したりすることも可能です。

高校生の皆さんへ

今まで明らかになってきた微生物の性質を知ることも大切ですが、今まで知られていなかった微生物の潜在能力を調べ、社会に還元していくことも重要です。興味を持たれた高校生の皆さん、本学で共に研鑽しマイクロ・ワールドの不思議を一緒に体験しましょう。


 

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