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武井 史郎

活動の場はフィールド、そして研究室

環境生物科学科
武井 史郎

フィールドサイエンスとラボサイエンスの融合

ノーベル化学賞受賞者である下村脩先生はかつて、オワンクラゲの発光メカニズムを解明するために数千キロという遠く離れた海岸へ自ら赴いて新鮮なオワンクラゲを現地で採集し、研究室に持ち帰ったクラゲを用いた発光物質の生化学的研究を行いました。この研究で発見された緑色蛍光タンパク質(GFP)は後にレポーター遺伝子として応用され、今では遺伝光学や基礎医学研究で欠かせないタンパク質として、世界中の科学研究で幅広く応用されています。GFPにように潜在的に利用価値のある遺伝素材は遺伝資源とよばれ、豊かな自然環境は遺伝資源の宝庫をいわれています。

遺伝資源を探索する研究では、自然環境の現場で行うフィールドサイエンスと実験室で行うラボサイエンスとの、高いレベルでの融合が求められます。環境生物科学科は環境(山地、森林、河川、海洋)、生物群(植物、動物、微生物)、対象生物(自然生物-実験・飼育生物)、研究手法(生化学、分子生物学、組織形態学)などにおいて、それぞれの専門家が在籍しています。すなわち、環境生物科学科ではフィールドサイエンスとラボサイエンスの両方に精通した多角的なアプローチで環境生物を学べるほか、かつて下村先生が行った研究アプローチを自らの手で行うこともできます。このように、環境生物科学科は多角的な研究アプローチによって幅広い視野を学べ、自ら現地に赴く行動力をも高められるといった、他の学科にはないユニークな利点を有しています。

形態と成分から機能と生態を追究する魚類生物学

当研究室は様々な魚類を対象とした魚類生物学の研究を行っています。特に、魚類の感覚器を中心とした組織形態学的解析と分析化学的解析によってその機能やその魚の生態を考えていく、といった研究が現在の主なテーマです。この研究では主にホリマリン固定標本や冷凍標本を用いるため、活魚の入手が難しい深海魚や貴重な魚なども研究対象とすることができます。一方で、この研究では新鮮な標本を入手する必要があるため、当研究室では教員や学生を含め、海や川への釣りなどによるサンプリング、魚市場でのサンプリング、他大学の練習船や漁師さんの漁船に乗船する海洋サンプリングなど、様々なフィールドへ実際に赴きます。さらには熱帯魚店や養殖場からも魚を購入したりもします。そしてこれら標本は研究室に持ち帰った後、顕微鏡観察や分析化学の実験をしっかり行い、データをとっていきます。当研究室は、かつて下村先生が行ったようなフィールドサイエンスとラボサイエンスの融合を目指して、研究を行っています。

自然には様々な美しいそして実に面白い魚たちがおり、我々人類にとってわかっていない多くのことが眠っています。このような面白い魚たちは、我々人類にとってこれからも新たな知識と資源をもたらしてくれる自然資源の宝庫であると、私は考えています。魚の面白さを学び発見したい方は、ぜひ当研究室にお越しください。

 

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