中部大学の研究活動

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町田研究室(応用生物学部 応用生物化学科)

葉の裏と表はなぜ出来る?

研究について

町田千代子教授

細胞の図

【図1】核小体は核内にある構造で、リボソームRNAの転写やリボソームのサブユニットの会合が起こることが知られている。図のCajal bodyと AS2 bodyは矢印で示した。

画面をクリックすると動画が見えます
若い葉の細胞を用いて、AS2と蛍光タンパク質を融合したタンパク質の蛍光シグナルを顕微鏡で観察した。スケールバーは、3μm。動画になっているので画面をクリックしてください。(AVI形式:約3.3MB)

植物の葉には表と裏があることは誰でも知っています。中学校で習ったかと思いますが、葉の表側と裏側では違った形の細胞が分化し、それぞれ規則正しく並んでいて、葉の裏側には気孔がたくさんあります。

葉の裏表は、葉のできる過程で特定の“小さなRNA”が非常に重要な役割を果たしていることがここ5年くらいの間に明らかになってきました。

“小さなRNA”って、聞きなれない言葉かと思いますが、細胞の図をご覧ください【図1】。細胞は図のように、細胞質と核から出来ています。そして核のなかに核小体と呼ばれるものがあり、核小体の周辺で“小さなRNA”と呼ばれるものが作られ、その種類は数百種とも数千種とも言われています。

個々の“小さなRNA”が動物でも植物でも、生体反応の微妙な調節をしていることがわかってきました。しかしその量がどのように調節されているかは、まだほとんどわかっていません。

私たちはシロイヌナズナの葉の左右対称性と裏表の決定にかかわっている ASYMETRIC LEAVES2 (AS2) と呼ばれる遺伝子が、葉の出来るときにこの“小さなRNA”の量を調節していることを見出しました。

現在私たちは、AS2と呼ばれる遺伝子が葉の裏表を決定する“小さなRNA”の量をどのように調節しているかを明らかにする研究に取り組んでいます。この研究によって、“小さなRNA”の量を調節できる“薬”が開発されれば、がん細胞だけを殺すことができる新たな治療薬も期待できます。

がん細胞と葉の裏表、一見、全く関係のないような事象が将来結びついてくるかもしれません。分子生物学ってこのようなことを研究する分野です。

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