第31回理学談話会「長寿命荷電粒子による初期宇宙元素合成の問題解決」
【2016年3月10日15時30分〜】
日時 | 2016年3月10日(木曜日) 午後3時30分 〜 |
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場所 | 9号館2階 924講義室 |
話題提供 |
山中真人 氏(名古屋大学)
Center for Polymer Studies and Department of Physics, Boston University, Boston, Massachusetts 02215 USA
Departamento de Fsica, Instituto Federal de Educac~ao, Ci^encia e Tecnologia do Maranh~ao, 65030-005 S~ao Lus, MA, Brazil
Center for Polymer Studies and Department of Physics, Boston University, Boston, Massachusetts 02215 USA
Departamento de Fsica, Instituto Federal de Educac~ao, Ci^encia e Tecnologia do Maranh~ao, 65030-005 S~ao Lus, MA, Brazil
Center for Polymer Studies and Department of Physics, Boston University, Boston, Massachusetts 02215 USA
Departamento de Fsica, Instituto Federal de Educac~ao, Ci^encia e Tecnologia do Maranh~ao, 65030-005 S~ao Lus, MA, Brazil
Center for Polymer Studies and Department of Physics, Boston University, Boston, Massachusetts 02215 USA
Departamento de Fsica, Instituto Federal de Educac~ao, Ci^encia e Tecnologia do Maranh~ao, 65030-005 S~ao Lus, MA, Brazil
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概要 |
Extended Standard Model in Multi-Spinor Field Formalism
-- Bright World versus Dark World --
多重スピノール場の形式による標準模型の拡張
―― 明世界と暗世界 ――
LHC実験によって、ヒッグス粒子の存在が確認された。これにより、素粒子の
標準模型は、自然界の一部分を記述する理論形式として確立されたと考えられる。
しかし、この形式は宇宙を構成する主成分である暗黒物質の存在を説明すること
ができない。また、標準模型は、通常の物質の構成要素である基本フェルミオン
が“三つの家族”を構成することを仮定するが、その根拠を明らかにすることが
できない。今回のセミナーでは、標準模型が抱えるこれらの限界を越える試みと
して提唱された“多重スピノール場の理論”を詳しく紹介する。この理論は基本
フェルミオンとして、通常の“三つの家族”と共に、暗黒物質の主要な構成要素
となる“もう一つの付加的な家族”を含んでいる。暗黒物質と同定される基本的
フェルミオンの特性と観測方法を説明し、素粒子物理と宇宙物理の融合を論じる。
曽我見郁夫講演要旨:
「宇宙創生はじめの3分間」にヘリウムやリチウム等の軽元素が合成される。ヘリウムや重水素の合成量は、理論計算値と観測値が精度良く整合しており、ビックバン宇宙論の成功のシンボルとなっている。ところが、リチウム7やリチウム6の合成量は、理論計算値と観測値の間に開きがあり、宇宙物理・素粒子物理・原子核物理の共通の問題となっている。
本講演では、この問題に対するアプローチの1つとして、長寿命荷電粒子による新奇な核反応について議論する。素粒子物理における様々な新模型において予言される長寿命荷電粒子は、元素合成量に多様な形で影響を及ぼす。各種反応の紹介、元素合成量の観測からもたらされる長寿命荷電粒子の性質に対する予言・制限、そして、暗黒物質との関係などについて講演を行なう。 |