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人文学部 歴史地理学科 篠宮雄二先生

【2015年1月1日】

篠宮雄二先生

プロフィール

篠宮雄二(シノミヤユウジ)先生。名古屋大学文学部史学科を卒業後、県立高校で社会科(日本史)の教員として3年間勤務。その後、名古屋大学大学院文学研究科に入学、博士後期課程満期退学。名古屋大学大学院文学研究科講師(留学生専門教育教官)を経て、2005年9月中部大学へ。

愛知県出身。奥さまと息子さん2人、娘さん1人の5人家族。たまの休日は渓流釣り(今年は一度も行けず)、テニス、ジョギング(最近はさぼり気味)などアクティブな趣味を持つ。

篠宮先生を Close Up!

織田・豊臣の時代から江戸時代まで、近世の職人について研究

日本史を専門とする篠宮先生。「具体的には、織田・豊臣の時代から江戸時代までの近世の職人について研究しています。家を建築する家大工、船を建造する船大工、農具を製造する農鍛冶などが対象です。近世の前の時代は戦国時代ですが、この戦国時代後半から織田・豊臣の時代は、鉄炮の国産化に代表されるように、それまでに蓄積された技術が一挙に開花する時期でもあります。城を中心とする城下町の建設、銀を代表とする鉱山開発、水利土木技術に裏付けられた土地開発などが盛んに行われましたが、これらを支えたのが町や村に居住する職人たちでした。織田・豊臣・徳川氏といった天下人がどのような方法で職人たちを城郭建築などに動員したのか、そこにはどのような支配・統合の論理があったのかを明らかにすることに関心があります。一方、職人の親方たちは同業者組合である仲間を結成し、自らの経営を守ってきました。同業者組合が残したさまざまな規則や記録から、近世の同業組合の特徴や職人たちの具体的な経営のあり方についても研究しています。近世は政治的には武士が支配する世の中でしたが、私の場合は職人という働く人々を通して、近世という時代を描いてみたいと考えています」

篠宮雄二先生

サークル活動中心の学生生活から、研究にのめりこむまで

高校時代から続けているテニス

高校時代から続けているテニス

大学院生の頃

大学院生の頃

高校から実家を出て生活していたという篠宮先生。「テニスでインターハイに出場したくて、どうしてもその高校に行きたかったのです。ただ、実家からだと交通の便が悪かったので下宿を選びました。下宿先のおばちゃんに食事などの面倒を見てもらう生活です。日本史は高校生まで得意科目の一つでしたが、その頃は特に日本の歴史そのものに関心があったわけではありません」

大学生活について尋ねると、「基本的にはサークル活動(ソフトテニス)中心の学生生活で、午後3時くらいから日が沈むまで、土日を含めてほぼ毎日、大学の山の上にあるテニスコートに通っていました。その点では優等生でしたが、学業は4年の夏まではかじる程度。ただ、学部3年生の時に受講した史料演習の授業で歴史学研究の面白さをには気付いていたので、その後卒業研究に取り組むなかで、教員採用試験の準備をしながら、もう少し歴史学を学んでみたいと1年間留年することにしました。留年した5年目は卒業論文を完成させるだけでしたので、日本史関係の研究会をはじめ、大学院生が参加する史料調査や研究合宿などにも積極的に参加し、ようやく学生らしい生活を送りました。研究者としての道を志すきっかけをあえて挙げるとすれば、この頃の経験が大きいと思います」。

地道な調査で歴史に新しい視点をつくる

歴史研究で欠かせないのが史料調査。自分が設定したテーマに関する古文書や設計図など当時の史料を丁寧に読み解き、先行研究と照らし合わせていくことで今まで知られていなかったことが分かったり、こうではないかと推定されていた事柄の裏付けになったりすることがあるとのこと。

「史料調査では古民家の倉庫や屋根裏から見つかった古文書を整理し、いつごろのもの(時代)なのか、どんなもの(契約書、設計図等)なのかを分類していきます。それをマイクロフィルムや写真で記録し、読み解く作業が進んでいきます。史料の中に自分の仮説を補強するような記述がないか探していくのです。同じ場所に1週間近く泊まり込みながら調査をすることも多いのですが、欲しかった情報が得られず空振りに終わることもあります。しかし、その一つの史料だけでなく、他のいくつかの史料と組み合わせて読むことで新たな発見があるところに歴史研究の面白さがあります。みなさんの想像と違い、研究をしていて歴史がひっくり返るような事実が見つかるようなことはめったにありません。それよりも、新しい視点、たとえばこれまでは領主など支配者の視点からしか語られてこなかった歴史が、農民や職人側の視点から見るとこんな風景だったということが分かるのも歴史研究の醍醐味(だいごみ)なのです」

古文書

実際の古文書

古文書を記録したマイクロフィルム

古文書を記録したマイクロフィルム

高校生にメッセージ

篠宮先生

「実際にはできないこともありますが、『失敗を恐れない』でください。学生の間はたくさん失敗して、その失敗から多くのことを学んでほしいと思います。中部大の歴史地理学科で史料調査の方法をマスターし、古い史料を読む醍醐味、史料から歴史を把握する面白さ、学問の本当の楽しさを味わいましょう」

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