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工学部 機械工学科 細川健治先生

【2012年9月1日】

スポーツ用具の開発に関わる研究!卒業生とのつながりも大切に!

スポーツ用具の開発に関わる研究!卒業生とのつながりも大切に!

プロフィール

細川健治(ホソカワ ケンジ)。愛知県名古屋市出身。中部大学工学部機械工学科を卒業後、大学院へ。助手、講師、助教授を経て、2005年に教授となる。現在、剣道部と鉄道研究会の顧問をしている。51歳。奥様と中学2年生の息子さん、小学6年生の娘さんの4人家族。趣味は鉄道模型の運転・製作。休日は鉄道写真を撮りに出かける。好きな食べ物はステーキ、刺身。嫌いな食べ物はピーマン。

C57形180号機蒸気機関車(クリックすると拡大します)
C57形180号機蒸気機関車(クリックすると拡大します)

将来の夢は鉄道関係?!

「子どもの頃から模型作りが好きで、鉄道模型やプラモデル、小型模型エンジンを積んだ飛行機などを作っていました。その中でも特に鉄道が好きで、乗るのも、(写真を)撮るのも好きでした。自宅の前を貨物列車が走っていて、それを眺めて育ったせいか、将来は鉄道関係の仕事がしたいと思っていました」。しかし、当時の国鉄はJRへの移行期間で、新規の採用がなかった。そこで鉄道のことが勉強できるかも?と大学に進学することに決めた。

「工学部の中でも機械工学科なら電車関係の勉強ができると思って入学しました。周りには自動車に興味を持つ学生が多かったのですが、自動車には全く興味が湧かず、鉄道に関する勉強ばかりやっていました(笑)」。意外なことに、高校時代には考古学を勉強しようと、文系の道を志した時期があり、今でも古代史の本などを読むのは好きだという。「奈良で遺跡の発掘をしたいと思って、考古学に興味を持った時期がありましたね。でも、国語と英語が苦手だったから…最終的にはやっぱり模型作りが好きだということで理系の道を選んだんです」。

細川先生

鉄道と細川先生

新婚旅行はトワイライトエクスプレスのスイートルームで

鉄道研究会の顧問でもある細川先生。「新婚旅行はトワイライトエクスプレスのスイートルームを予約して北海道に行きました。奥さんは海外旅行に行きたかったみたいだけど、奥さんの周りの友達が“(その旅行の方が)海外旅行よりいいよ”って言ってくれたみたいで、北海道に決まりました。もちろん帰りも鉄道です(笑)。寝台特急の『北斗星』に乗って帰りました」。

トワイライトエクスプレス
トワイライトエクスプレス(クリックすると拡大します)

研究者の道へ進むきっかけとなった恩師との出会い

「大学2年のある時、いくつかの大学が集まって行う『機械工学科学生対抗ソフトボール大会』のチラシを学科の掲示板で見つけたんです。元々ソフトボールや野球をするのが好きだったので参加しました。大会では先輩たちが下手で、結局1回戦で岐阜大学に負けてしまったんですが、自分が4年生になった時にはどうしても勝ちたかったので野球部の友人に声をかけまくって準優勝しました(笑)。その大会の中部大の代表者が坂田敏行先生(現:中部大学名誉教授)だったんです。それがきっかけで先生と話すようになって“将来どうするの?”などと進路の相談にのってもらうようになりました。坂田先生の研究は『振動』でした。電車も揺れるし、振動の研究だったら鉄道の仕事につながると思って、先生の研究室にお世話になることにしました」。

教員になってからも学生を連れてこの大会に参加している細川先生は「学生と一緒になって何かに熱中するのは楽しい」と話す。気さくな雰囲気で学生との距離を縮め、いつの間にか学生を夢中にさせていく様子が伝わってくる。

大学時代の細川先生
大学時代の細川先生

アメリカの大学での研究

「助手時代に、1年間アメリカのオクラホマ大学で研究することができたんです。そこでは、航空機などに使う複合材料の振動について研究しました。周りの学生は中国人やインド人からの留学生が多く、彼ら研究に真摯に取り組む姿勢がとてもいい刺激になりました。それと同時に自分の甘さを痛感しましたね」。

アメリカではアパート暮らし。ずっと実家暮らしだった細川先生はある日、洗濯をしようとコインランドリーへ。「使い方が全く分からなくて、洗濯機とじっとにらめっこしていました(笑)。初めて洗濯したポロシャツは『強』で洗ったせいかボロボロに。次に挑戦しようとした時、たまたま声を掛けてくれた日本人の学生に使い方を一から教えてもらい、無事に洗うことができました」。オクラホマへの留学は研究、生活の両面で鍛えられた。

オクラホマ大学で
オクラホマ大学で

オクラホマ大学のアメリカンフットボールスタジアムで
オクラホマ大学のアメリカンフットボールスタジアムで

スポーツ用具の開発

複合材料の振動解析を専門とする細川研究室では、スキー、スノーボード、ゴルフクラブ、竹刀などのスポーツ用具の設計に関する研究も行っている。「スキーやスノーボードなどで雪の上を滑る時、板が揺れる現象が起こります。振動が起きるとスキーの挙動が制御しづらく、滑りにくいという問題が発生するので、メーカーの方と共同研究をしながら試作品を作ります。それを実際にプロの選手に滑ってもらいながら、材料を変えて解析をして、揺れを減少させるものを開発しています」。

ガムのケースでスキー板の振動を抑える?!

「樹脂製の小さなケースに鉄より重い小さな球を数十個入れたものをスキー板の先に貼り付けます。板が揺れるとシャカシャカと球がぶつかり、その衝撃でどのくらいの振動が減るのかを調べます。最初はカメラのフィルムケースで実験していたのですが、実走試験を行うスキー選手たちに邪魔だと言われて、薄く平らなガムのケースで作ることにしました。その時は、ガムを大量に買って学生たちにその場で食べてもらいましたね(笑)。そのケースを付けて実際に選手に滑ってもらいコメントを確認しながら効果を確かめています」

ガムのケースが付いたスキー板
ガムのケースが付いたスキー板

その他のスポーツ用具

「ゴルフクラブの研究は、ゴルフボールが当たるヘッドではなくて、へッドにつながっているシャフトの部分の材料について実験しています。シャフトのしなりを利用して飛ばすために、製造方法を変えながらメーカーの方と共同研究をします。剣道の竹刀の研究は、天然の竹で作られた竹刀と複合材料で作られた竹刀の“痛み”の違いについて実験しています。これら全ての礎になっているのはオクラホマ大学で研究していた『複合材料』。あの時の研究があるから今があるのだと感じています」

実験室に並べられたスキー板
実験室に並べられたスキー板

スノーボード
複合材料のスノーボード

竹刀
竹(右)と複合材料(左)の竹刀

細川先生の授業

誰にでも気さくな細川先生。授業をする上で気を付けていることを尋ねると「授業中は教室の中をゴリラのようにグルグルと回っています(笑)。学生の様子を見ながら、授業が楽しくなるように、できるだけ声を掛けながら行っていますね。試験前には質問時間を作り、相談に乗る時間を設けています」。授業は基本的にオープンにしているので、いつでも、誰でも見学してほしいと話す。実験室ではゼミ生たちとワイワイと賑やかに、時には学生の悩みや相談にも応じ、良い関係を築いている。

また、在学生はもちろんのこと、卒業生とのつながりも大切にしている。「研究室の卒業生とはいつでも連絡が取れる関係を築いています。スタートアップセミナー(※)の特別講師を頼んだりすることもありますね。連絡すればいつでも助けてくれて・・・研究室は卒業生も含めてまとまりがあってすごくありがたいです。坂田先生が定年で辞められる時も100人の卒業生が集まりました」。

細川先生

坂田先生の教えを引き継いで、今の学生にも伝えていることを尋ねると「何事も『きちんとする』こと」という。具体的に何を『きちんとする』のかは教えてくれなかったが、研究室にお邪魔したときに感じた、明るく気さくながらも、礼節を持って対応できる、雰囲気の良い学生たちの様子を見ていると、その教えがどのようなものかおのずと感じられてくる。

※中部大では大学での勉強や生活に、よりスムーズに適応してもらうために、全学科の1年生を対象に初年次教育として「スタートアップセミナー」を行っています。

中部大学・中部大生について

「中部大は自然に囲まれていて、実験・実習室も整っているので、勉強する環境にとても恵まれています。さまざまな分野の実験や研究に必要な最新設備もあり、充実しています。中部大生の印象をひとことで言うと『真面目』。社会に出ても、それはとても大切なことで就職先でも高く評価されています」

高校生のみなさんへ

「時間を忘れるぐらい何かに熱中できるものはありますか?学生時代には、勉強でもクラブでも何でもよいので、何かに熱中してほしいです!何かに一生懸命になって、これなら誰にも負けません!というものを見つけてください。大学祭やオープンキャンパスなどにどんどん参加して、中部大を見に来てください。オープンキャンパスでは実験室の開放をしています。研究しているスキー板やスノーボードなどを見ることもできますよ!」

細川先生

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