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人文学部 心理学科 吉住隆弘先生

【2012年6月1日】

人文学部 心理学科 吉住隆弘先生

教え、教え合い 学生とともに成長していきたい

プロフィール

吉住隆弘(ヨシズミ タカヒロ)。福岡県北九州市出身。大学進学と同時に愛知県へ。名古屋大学で物理学を専攻し、卒業後2年間メーカー勤務。その後、名古屋大学教育学部に編入学。大学院に進み、臨床心理学を専攻、修士・博士課程を修了後、2008年秋に中部大学人文学部心理学科の講師として着任し、2012年准教授に。現在39歳。奥様と1歳半の娘さんの3人家族。週末は健康維持のためにジムに行き、リフレッシュしている。日曜日は家族で自宅近くの大高緑地公園に行くことも。好きな食べ物は昔からカツ丼とラーメン。

学生時代は物理学を

幼い頃は、天体やロボットが好きだった吉住先生。「ちょうどガンダム世代で、友達とガンダムのプラモデルを作りながら、こんなロボットを将来作れたらいいなと考えていました(笑)。自分に何が合っているのか考え始めたのは高校生になってからですね。理系でも応用より基礎的なものをと考え、工学よりは理学、特に物理を選択しました」。もともと、数学や理科が好きで図鑑や化学の資料などを読むことが多かった。大学で物理学を専攻し、卒業後は一般企業に就職。「光学機器メーカーで2年間働きました。1番きれいに写るレンズの開発に携わっていました」。仕事をしながら、ずっと理系でやってきたがこのままでよいのかと考え始めた。それが後々、“リアリティーショック”だったと分かる。

リアリティーショック

“リアリティーショック”とは、社会に出てから、理想と現実のギャップを感じることで、社会に出てだいたい3年の間に感じると言われています。

吉住隆弘先生

再び大学へ

バブル崩壊後、自殺者が増えるなど、いろいろな心の問題についてクローズアップされる時代へ。「友人が精神疾患になってしまったり、同僚がうつ病になって休職してしまったりと自分の周りでもいろいろなことが起こりました。このままでいいのだろうかと悩んでいた頃に心理学に興味を持ち、特に臨床心理学を勉強したいと思いました」。心理学が学べる名古屋大学教育学部の3年次に編入学し、卒業後はさらに大学院へ。「大学院で指導を受けていた先生が精神科医で、その先生のもとで児童・青年期の精神医学を中心に研究を行っていました」。英語で論文を書くことも多く、大変だったとのこと。「はじめは日本語で論文が書きたいと思っていました(笑)。でも、英語で書いた自分の論文が世界で読まれていることを知り、満足感が出てきましたね。また今もいろいろな人に論文を送ってほしいと言われることがあるのでやりがいを感じます。私の研究は心理学でも特異な領域を扱っていて、日本では関心を持っている学者はあまりいないのではないかと思うんですけど、海外ではホームレスと精神疾患、貧困と心理学、貧困と子どもの適応などの研究が盛んに行われています。学会では関心を持って聞いてくれる人がいるのでうれしかったですね」。

学会で
学会で

研究資料
研究資料

対人援助

「思い切って現場に出て人のために何かできないかと思い、対人援助を始めました。その中で出会ったのが貧困や経済的問題を抱えた人の支援でした。その他には現在、名古屋市の笹島診療所でホームレスの方の支援を行っています。名古屋市内で行われている炊き出し支援では、生活医療相談もしています。生活を立て直すためのお手伝いなど生活保護支援にも関わっています」。さまざまな方と話をしているうちに親からの虐待行為などの家庭環境について耳にすることが多いことに気付く。「幼い頃に支援することが大事だと分かり、現在そのような状況になっている方の支援は何かないものかと考え始めました。特に学生と一緒に社会の役に立てることがしたいとも考えていました。その時に、家庭の事情などで塾に通うことが困難な子どもたちの勉強をサポートする学習支援が全国で比較的多く行われていることを知りました。それに対して愛知県では、ほとんど行われていないことも分かり、学習教室の『きみいろ』が2011年の12月に始動しました」。

炊き出し支援
炊き出し支援

活動の喜び

「ホームレス支援では、『興味本位でここに来ているんだろう』と言われたりすることもありますが、辛抱強く会いに行くと私のことを『先生、先生』と呼んでくれるようになりました(笑)。お酒ばかり飲んでいた方が突然、生活を立て直したいと相談に来てくれたりして自分がやっていることは無駄ではないと感じ、活動して良かったなと思います。『きみいろ』では地域の方と関わることができ、関心を持ってくれる方がいるのでありがたいなと思います」

吉住先生の授業

自分の頭で考えること!

「授業では学生を指名して答えが出るまで待ち、自分で考えることを心掛けています。またゼミの時間では、あえて答えを言わないで考えるように促します。これはカウンセリングの技術につながり、自分で考えて答えを出さないと相手のためになりませんからね。『きみいろ』の活動で自治体の窓口に行った時には学生自身が説明するようにしました。自分の力で前へ進めるような学生を育てたいと思っています」。また、授業とは別に大学院入試のために英語講読会や事例を読む会などを開き、特に臨床心理士になりたい学生は、専門コースを持つ大学院に行く必要があるため、指導をしている吉住先生。「心の問題は諸刃の剣で、全ての現象を気にしていると本題から外れてしまうこともあります。ですから、学生には授業を通して、心の問題は大切!でも影響している環境についても考えるように教えています」。先生の活動を通してネットワークを広げる学生もいて先生自身が刺激を受けることも。そうしていくうちに、学生が自立していくのが先生の喜びだと言う。「学内で行われた自主活動の発表で『きみいろ』の活動が学長賞に選ばれました。学生たちが今後の活動などについて自ら話し合って、自分たちの力でやっていく姿を見てうれしく思いました。学生には問題意識を持って、自分の“売り”を考えることができるようになってほしいですね」

吉住隆弘先生

講義風景
講義風景(「臨床心理学C」)

ゼミの様子
ゼミの風景

中部大学・中部大生について

「中部大は心理データ分析室、認知学習実験室、面接室などの実習・実験施設が恵まれています。心理学科に関して言えば、第一線で活躍している先生方が多いので、心理学を学ぶ上で良い場所だと思います。先生や施設が充実しているので、もっと学生に活かしてもらいたいですね。また中部大生は心理学科の学生を含め、自分の可能性を伸ばしている学生が多いと感じます。学生たちの能力がもっと高められる場の提供ができれば良いと思います」

高校生のみなさんへ

「私は臨床心理学が専門ですが、中部大の心理学科では認知心理学、社会心理学、発達心理学、教育心理学、臨床心理学など心理学全般にわたって広く学ぶことができます。まず最初に基礎的な心理学を学ぶことが大切です!心理学は1つの問題や現象に対して、さまざまな視点から、人間のこころを理解していきます。中部大の心理学科は、さまざまな心理学を勉強するので、関心のある方はぜひ中部大に来てください!」

吉住隆弘先生(高校生へのメッセージ)

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