工学部 ロボット理工学科 2年 川地皐平さん
【2020年10月1日】
プロフィール
川地皐平さん(カワチ コウヘイ)さん。工学部 ロボット理工学科2年。岐阜県立岐阜工業高校出身。趣味はアマチュア無線、ギター、釣り、旅をすること。好きな食べ物はお寿司。
中部大学を選んだ理由
「私は小学生の頃にロボットに興味を持ち、中学生の時には創造ものづくりフェアのアイデアロボットコンテンストに出場しました。高校は工業高校に進学し、ロボットを製作し、学んでいくうちにもっとロボットについて学びたいと思うようになりました。中部大学には日本でも珍しく、ロボットを専門に学べる学科があることを知り、高校3年生の時にオープンキャンパスに参加しました。自然豊かなキャンパスとロボット理工学科で学ぶカリキュラムや、総合大学にしかない、文理融合の高い拡張性があると思い志望しました」
学科での勉強内容
「学科では、電子・電気・情報・機械などさまざまな分野を学んでいます。ロボットはさまざまな分野の工学の集まりでたくさんのことを学ぶため大変ですが、分からないところは大学の図書館やインターネットなどで調べたり、友達と教え合ったり、先生方に聞いたりなどいろいろな方法で解決しています。特に1年次に受講した『ロボット理工学II』の授業が印象に残っていて、ロボットの設計・製作・プログラミング・競技といったロボットの製作から運用までの一連の流れを学べる授業でした。競技では決められたコースで壁にぶつからないよう、いかに早くゴールできるかを競い、学科で1位になることができて嬉しかったです。また、今年度の春学期は遠隔授業となりましたが、先生方がいろいろな工夫を凝らしてくださったおかげで、とても充実していました。授業動画を配信してくださるので、分からないところを何度も再生できることや、通学時間が長いため、その分の時間をはやぶさ2のカプセル研究プロジェクト(下記参照)の活動や趣味に充てることができることも遠隔授業の良い点でした」
JAXAの「はやぶさ2サンプルリターンカプセル観測研究テーマ提案募集」への応募
JAXA相模原キャンパスを訪問した際の記念撮影
「昨年末にJAXA(宇宙航空研究開発機構)のホームページで掲載された『はやぶさ2サンプルリターンカプセル観測研究テーマ提案募集』の記事を見た高校時代の友人が、自分たちも何かできないかと声をかけてくれました。私は趣味でアマチュア無線をやっているのですが、アマチュア無線技士には馴染み(なじみ)のある、『流星バースト通信』が思い浮かび、『はやぶさ2からのメッセージを受け取れ!~大気圏再突入物体による電離柱発生現象の観測研究~』というテーマで地元の宇宙や無線が好きな友人3人と応募しました。流星バーストとは、宇宙塵(うちゅうじん)が大気圏に突入すると流星となり、その飛跡に残る電波を反射するプラズマのことをいいます。流星バーストはVHFと呼ばれる電波を反射し、異常伝播(いじょうでんぱ)を起こすという特性があります。私は、はやぶさ2の大気圏再突入時にも偶発的に発生する流星同様に流星バーストは発生するのか、また、どれ程の規模の流星バーストが発生するのか、通信にはどのように作用するのかを観測することにしました。宇宙開発がますます進む昨今、今後大気圏再突入の頻度は確実に増えていきます。例えば再利用ロケットだったり、スペースデブリ破棄だったり…。その際に地上で起こりうる流星バーストによる通信障害についてや、地上へのリスクについて考えていきたいです」
クラウドファンディングを利用した資金調達
2020年7月20日中日新聞夕刊 掲載(PDF形式:約418KB)
※中日新聞の許諾を得て掲載しています
「プロジェクトを行う上で、資金の自己調達が必要となりました。財団や研究基金を頼ろうとしましたが、プロジェクトのメンバー全員大学がバラバラなこともあり、資金援助を得ることができませんでした。そのため、クラウドファンディングで資金を調達することにしました。クラウドファンディングとは支援を募集して、支援してくださった方にリターン(お返し)をするというシステムです。私たちの行うクラウドファンディングは、物質的なリターンがなく支援が集まるか心配でしたが、新聞などで取り上げていただいたこともあり、目標金額を大きく上回る340万円で成立しました。その後、正式にJAXAの『はやぶさ2サンプルリターンカプセル観測研究テーマ』への採用が決まり、現在は試験観測などを行っています」
今後の目標
「大学のアマチュア無線部でさまざまなコンテストに参加して賞をたくさん取ることと、無線技士の上位資格を取ることです。あと、普通二輪免許の資格を取得したのでバイクで日本一周をしてみたいです。将来は無線通信に関する仕事に就きたいと思っています。今も通信士の資格の勉強をしているので、頑張って取得したいです!」
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