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生命健康科学部 理学療法学科 佐藤 純先生

【2019年4月1日】

佐藤 純先生

気圧の変化を感じる場所が内耳にあった
気象病、天気痛研究の第一人者、医師としても活躍

プロフィール

佐藤 純先生(サトウ ジュン)先生。名古屋大学大学院 医学研究科 博士課程修了。医学博士(名古屋大学)。名古屋大学教授を経て愛知医科大学医学部客員教授。2005年より日本初の気象病外来・天気痛外来を開設。2018年2月に中部大学に着任。生命健康科学部 理学療法学科 教授。

気象病・天気痛研究の第一人者として、NHK『ためしてガッテン』、日本テレビ『世界一受けたい授業』などにも出演。著書も『天気痛~つらい痛み・不安の原因と治療方法~』(光文社新書)、『まんがでわかる天気痛の治し方』(イースト・プレス)など多数。

福岡県出身。趣味は、スキー(SAJ1級の腕前)、ゴルフ。かわいいトイプードルも家族の一員。

佐藤先生を Close Up!

先生の研究内容

佐藤 純先生

「雨の日は決まって頭痛がする、台風の前は頭が重くてだるい、しんどいと思ったら翌日は雨だった……など、天気の変化による頭痛や不調に悩まされている人は少なくありません。かつては、こうした天気に左右される頭痛や不調は、『気の持ちよう』とか『気分の問題』『単なる偶然』などと言われることもありました。ところが、『天気と痛み』についての研究が進み、どうやらちゃんと理由があるということが分かってきたのです。

1983年から痛みを研究してきた私は、気象の変化にまつわる痛みを“天気痛”と名付けました。今から20年ほど前のことです。おそらく、私は日本で唯一の“天気痛ドクター”でしょう。日本初の『天気痛外来』を愛知医科大学病院で開設して診察を続けていますが、問い合わせや受診される患者さんの数は年々増え、 “天気痛”を抱えている方はかなりの数になると感じています。
熱帯のスコールのようなゲリラ豪雨が降ったり、大型で強力な台風が上陸したり、昔よりも気候の変動が激しくなったことも関係しているのでしょう。“天気痛”は私が考案した呼び名で、正式な病気ではありません。でも、天気によって痛みや不調が出るのですから、やはり“天気痛”という呼び名がぴったりだと思うのです。日本の気候の変化がもたらした、新しい概念と言っていいかもしれません」

メディアで紹介されて反響

著書など

多数の著書のほか、先生が監修したグッズも

「私が初めてメディアで“天気痛”を紹介したのは、2015年に出演したNHKの『ためしてガッテン』というテレビ番組です。天気の変化と痛みについて解説しましたが、どのような反応があるか正直、不安でした。出演後は大きな反響があり、テレビの影響のすごさに驚くとともに、天気と不調への関心はこんなに高いのかと驚いたことをよく覚えています。

天気に悩まされる患者さんがたくさんいるにも関わらず、“天気痛”に詳しい医師はほとんどいません。はっきりした診断基準がないため、治療方針もありません。まだまだ医療者に“天気痛”という概念がよく知られていないので、“天気痛”への適切な対処法は十分に認知されていないのです。天気で痛みやさまざまな不調が起こることは分かっているけど、どうすればいいのか分からない、お守りのように痛み止めを飲んでいる……そんな患者さんの現状をどうにかしたいと願ってやみません」

研究成果を発表

研究成果を発表

  • 2019年1月、佐藤純先生のグループは、愛知医科大学・医学部と日本獣医生命科学大学・獣医学部との共同研究により、マウスにも内耳の前庭器官に気圧の変化を感じる場所があることを世界で初めて突き止め、研究成果を発表しました。

「今回の研究成果から、私たち人間においても天気の崩れによって内耳の前庭器官が気圧の微妙な変化を感じとり、脳にその情報が伝わり、結果として古傷や持病の痛みを呼び覚ましたり、めまいや気分の落ち込みといった不調を起こすものと考えられます。これまで、平衡感覚のみを感じていると考えられてきた内耳に気圧の変化を感じる能力があることが分かりました。今後も研究を続け、どのようなメカニズムで前庭器官が気圧の変化を感じ取るのかを明らかにしていきます。また、このメカニズムを明らかにすることで、気象病や天気痛の有効な治療法の確立につなげていきます」

先生の学生時代

佐藤 純先生

大学時代の演劇部での活動の様子
一番右が佐藤先生(演劇部のアルバムより)

「医学は覚えることが多くて勉強に時間がかかるのですが、私はクラブ活動、趣味の釣りや登山など勉強以外のこともたくさんやっていたので、いかに効率よく時間を使うかが大事なことでした。そのため、講義で習ったことは、できるだけ早く『まとめノート』を作成して、試験前にはそれだけを見れば済むようにしていました。私が学生の頃は、インターネット、パソコンもなく、コピー機も出始めでノートは全て手書きでしたので、今思えば大変だったなと思います。大学でのクラブ活動はバスケットボール部と軽音学部、さらに高校から始めた演劇を続けようと医学部に演劇部を作ってしまい、その運営にも携わって忙しくしていました。それでは飽き足らず、社会人の演劇集団にも参加していたので、本当に忙しかったです。でもその時の経験が、“天気痛ドクター”としてさまざまな講演やメディア出演のときの振る舞いに役立っていると思います」

メッセージ

佐藤 純先生

「現在は生命健康科学部で、医療系の学科の講義を担当しています。医療は医師だけでなく、多くの医療スタッフの総力でなせるものですので、学生時代に講義や実習を通して、人の命をあずかる責任感を培ってもらいたいと思っています。それは単に講義に出て試験をパスすればいいということではなく、学生時代に友達以外のいろいろなコミュニティーに参加して、多くの人とコミュニケーションを取って、他人の喜怒哀楽に共感できる人格形成が大事だと思っています」

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