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国際GISセンター 杉田 暁先生

【2018年10月1日】

杉田 暁先生

デジタルアース、プラズマ物理学が専門
ドローンを活用した災害時の状況把握のシステム開発も携わる

プロフィール

杉田暁(スギタ サトル)先生。九州大学 総合理工学府 先端エネルギー理工学専攻 博士課程修了。フランス エクス・マルセイユ第1大学 原子分子物理学専攻 複雑系動力学分野 博士課程修了。九州大学 応用力学研究所特別研究員、核融合科学研究所 ヘリカル研究部 核融合理論シミュレーション研究系研究員などを経て、2012年12月に中部大学に着任。中部高等学術研究所 国際GISセンター准教授。

群馬県出身。趣味は、ヘッドホンでの音楽鑑賞、カメラ・写真。好きな食べ物は、カレー、辛いもの。

杉田先生を Close Up!

先生の研究内容

杉田 暁先生

プラズマの交換型乱流に起因する突発的現象の数値シミュレーション

プラズマの交換型乱流に起因する突発的現象の数値シミュレーション

「1つ目は、空間情報科学を活用して、防災に資する研究です。特に、ドローンや航空機などによる高解像度リモートセンシングに関する技術や、気象や河川のデータと空間データを統合的に取り扱う地理情報システムの技術によって、複雑な現象に対して法則を発見し、対応につなげる研究をしています。

2つ目は、プラズマ物理学に関する研究です。核融合プラズマ中では、プラズマの突発的な振る舞いが観測されます。平衡状態からは予測できないこのような振る舞いはプラズマの乱流に起因しています。理論と計算機シミュレーションを用いて、プラズマ乱流の突発的現象を解析し、その法則を定式化する研究をしています。

2つの研究は、異なる分野のように見えますが、根底にある原理・原則には近いものがあると考えています。研究の用語で言えば大偏差(遠非平衡)現象の時空間構造(ダイナミクス)を取り扱う研究ということになります。プラズマの突発的な振る舞いはもちろんですが、自然災害の本質は、想定外(遠非平衡)の突発的な自然現象にあります。こういった現象について、法則を発見し、予測可能に近づけることがテーマです」

研究を志したきっかけ

研究に使うドローン

研究に使うドローン

「“エネルギー”にもともと関心があり、人類社会にとって非常に大事なものと考えていました。私が小学生・中学生の頃、飯吉厚夫先生(現学校法人中部大学理事長・総長)のご活躍があり、国が核融合による発電を推進する動きが活発でした。核融合発電を実現することで、世界中での消費に十分で余りあるエネルギーをつくれて、それが世界の人々の間で生まれているさまざまな問題を解決する道筋になると考えていたのです。私は、物事を原理・原則から論理的に考えることが好きだったので、物理学の世界に進むのは自然でした。その中でプラズマ・核融合の道を選ぶこともまた、この動機から自然でした。現在では、人類のより多様かつ複雑な問題を知り、また、そのような問題に直接アプローチする研究を行う機会と場に巡り合えたことから、このような研究を行っています」

ドローンを活用した災害時の状況把握のシステムを開発

NHKの取材を受けた時の様子

NHKの取材を受けた時の様子

「災害が起きた際に、最初に組織的な対応を取るのは地方自治体(市・町・村)の役目です。最初の動きを決めるために何より重要なのは情報です。自治体が自ら情報を収集できる体制を構築するためにドローンは極めて有用です。しかし、ドローンの使い方と、ドローンで収集した情報の使い方についての検討はまだ十分にされているとは言えません。私たちは、自治体(南伊勢町をはじめ、三重県の7市町、春日井市、名古屋市)との共同研究を推進し、災害時に自治体が自らドローンを運用し、かつドローンで収集した情報を有効に活用できる仕組みづくりに取り組んでいます。その一環として、ドローンで撮影した写真を地図と統合して可視化するシステムを開発したことは、NHKで取り上げられました」

先生の学生時代

先生の学生時代

冬のパリで友人と一緒に(写真:右端が先生)

「大学院に進学した頃から研究することの楽しさを知り、研究室でほとんどの時間を過ごしていました。その後、博士課程に進みましたが、研究者になろうというのは、ずっと志していたことなので、迷いはありませんでした。博士課程2年の時に、フランスのエクス・マルセイユ第1大学に、九州大学とJASSO(日本学生支援機構)の支援により、留学の機会をいただきました。フランスでは、新しい環境で研究をスタートするのがなかなか大変だったのですが、多くの方のサポートにより、共同研究の論文も発表でき、フランスの博士号も取得することができて、何とか留学の成果とすることができました」

メッセージ

杉田 暁先生

「大学では、さまざまな学問を、最先端の知見をもった先生から学ぶ機会があります。また、いろいろな条件にとらわれない自由な研究を推進できる環境があります。それから、大学生の皆さんは時間を作ることができます。このような機会・環境・時間を活用して、『好奇心の礎』を作ってください。好奇心は何もないところからは生まれません。知識があり、その先がちょっと見えたところから生まれ、無限に広がっていきます。大学生の皆さんには、そのように好奇心に基づいた学問・研究をしてほしいです。そして、社会に出て活躍する際の原理・原則・原点としていけるような指針をつかみ取ってください」

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