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総合工学研究所 澤本光男先生

【2018年7月1日】

澤本光男先生

高分子を美しく精密に合成する手法を確立
国際的に権威のあるベンジャミン・フランクリン・メダルなど受賞多数

プロフィール

澤本光男(サワモト ミツオ)先生。京都大学 工学部 高分子化学科卒業。京都大学大学院 工学研究科 博士後期課程 高分子化学専攻修了。京都大学 工学部 高分子化学科助手・講師・助教授・教授、京都大学大学院 工学研究科 高分子化学専攻教授などを経て、2017年4月から中部大学総合工学研究所教授。
京都大学名誉教授、特任教授(産官学連携本部)。国立研究開発法人 科学技術振興機構研究主監、公益社団法人 日本化学会常務理事。2015年、紫綬褒章受章。2017年、ベンジャミン・フランクリン・メダルなど受賞多数。

京都府出身。趣味は、飛行機の模型を作ること(飛行機の機体の素材など、研究にも関係して模型を買い集めている)、読書(文学、推理小説、SFなど)。英語の小説もよく読む。

飛行機の模型

研究室に飾られた飛行機の模型

澤本先生を Close Up!

先生の研究内容

研究の説明

望み通りの高分子(ポリマー)を美しく創り、誰でも簡単に自分で使える高分子合成を実現

研究のキーワード:高分子化学、高分子合成、精密重合、機能性高分子、反応中間体の化学
「大学生になってから、化学、特に高分子化学に興味をもって研究を続けてきました。高分子はポリマーとも呼ばれ、真珠のネックレスのように、モノマーと呼ばれる小さな分子を何百、何千と長い鎖のようにつなげた巨大な分子です。生活に欠かせないプラスチックや繊維、また遺伝子、酵素、タンパク質など人間や生物も大部分は高分子からできています。このように重要な
高分子を、思った形と働きをするように自由に設計し、作り上げる研究を行っています」

研究を志したきっかけ

澤本光男先生

「小学生になる前から、虫や生物に興味があり、高校の先生をしていた父が、これらに関係する図鑑や本を折に触れて与えてくれ、理科に興味をもつようになりました。また、中学と高校で、とても熱心な理科や化学の先生と出会い、また中学では理科クラブに入って実験の初歩なども経験し、化学の道に進みたいと思い、大学では当時最先端の化学分野の一つといわれた高分子化学科に入学しました。そこで恩師となった東村敏延先生(現・京都大学名誉教授)から、さらに高分子合成の魅力を教わり、先生の研究室で研究を始め、さらに化学と高分子に興味をもつようになりました」

ベンジャミン・フランクリン・メダルを受賞

  • 澤本先生は、米国フランクリン協会(The Franklin Institute)から2017年ベンジャミン・フランクリン・メダル(化学部門)を受賞しました。同メダルは、科学分野の著名な賞の一つで1824年に創設。歴代受賞者には、トーマス・エジソンやアルバート・アインシュタイン、ビル・ゲイツ各氏らが並ぶ国際的に権威ある賞で、日本ではノーベル物理学賞を受賞した中村修二、小柴昌俊、南部陽一郎各氏らも受賞しています。

ベンジャミン・フランクリン・メダルを受賞

澤本先生(左)と同時受賞したクリストフ・マチャゼヴスキー米国カーネギーメロン大学教授

「受賞を知らされたときは、全く予想もしていなかったので、驚きました。同時に、日本人として初めて化学部門のメダルを受賞すると聞いて、大変名誉なことだと感じました。それまでに続けてきた『高分子の精密合成』に関して、新しい方法を見いだしたことが評価されたと聞いています。特に、化学のみならず、物理、生物、医学など、関連する分野の研究者や企業が望む構造や働き(機能)をもつ高分子を、自分自身で簡単にしかも精密に合成できる方法を見つけ、発展してきた点(いわゆる多分野への波及効果と汎用性)が評価されたと思います」

先生の学生時代

京都大学の助手時代

海外の親しい友人の一人であるティモシー・P・ロッジさん(現・米国ミネソタ大学教授)と (京都大学の助手時代)

「大学に入って、高校ではなかった新しく専門的な内容の講義に自分なりに熱心に取り組みました。印象的だったのは、学部4回生になって東村敏延先生の研究室に入り、これまでの同年齢の同級生と共に過ごした授業中心の生活とは違い、世代・年齢を超えて先生や先輩方といつも実験や研究を続ける環境に接し、とても楽しくやり甲斐のある生活を続けられたのは、幸運であったとつくづく思います。これが、やがて研究室に残って大学で研究を続けるきっかけになったと思います」

メッセージ

澤本光男先生

「どんなことでもいいので、心から興味をもてる『好きなこと』を早く見つけてほしいと思います。これが見つかると、『このことだけは誰よりも得意で好きだ』と思って努力でき、楽しみながら仕事に励めるかと思います。同時に、高校から大学の初学年の頃は、思い返すと、最も自由に自分自身の『時間』があり、最も自由に時間を使える時だと思います。この貴重な時期を有意義に過ごしてください。また、できれば、この時期に英語に興味をもち、英語の力を付けるようにしてください。英語が身に付いていると、研究や仕事の面で役立つとともに、さまざまな国の友人を見つけることができ、世界が大きく広がると思います。毎日、少しずつ英語の本を読んだり、文章を書き、映画などで英語を聞き、また自分で話してみてください。毎日続けると、英語の世界が広がると思います」

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