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創発学術院 牛田一成先生

【2018年6月1日】

牛田一成先生

野生動物や家畜の腸内細菌を研究
世界各地を飛び回り、野生動物のフンからその謎を解明

プロフィール

牛田一成(ウシダ カズナリ)先生。京都大学農学研究科畜産学専攻博士後期課程修了。京都府立大学助手・助教授・教授を経て、2017年10月に中部大学に着任。創発学術院教授。応用生物学部も兼務。腸内細菌研究の第一人者。腸内細菌の研究成果は、食品メーカーと共同で開発した健康ドリンクやサプリメントにも役立てられている。

兵庫県出身。趣味は、父親の影響を受けて始めた山登り。好きな食べ物は、和食の他、欧州、アフリカ、東南アジアの料理、中華料理など何でも。取材直前まで雪の立山(富山県)でライチョウの調査をしていたので、雪焼けで顔が赤い。

牛田先生を Close Up!

先生の研究内容

牛田一成先生

「野生動物や家畜の腸内細菌の研究を行っています。アフリカの森に暮らすゴリラやチンパンジー、アフリカゾウ、アカカワイノシシ、サバンナのイボイノシシ、砂漠のハネジネズミなど、アフリカのさまざまな野生動物の『うんち』を探して、腸内細菌の謎を解明してきました。野生動物は、過酷な環境を生き抜くためにさまざまな能力を備えていますが、中でも消化や解毒は、動物の腸内にすみついた腸内細菌が関係していることが分かりました。例えば、コアラが主食とするユーカリの葉には猛毒の青酸が含まれていますが、腸内細菌のおかげでコアラはユーカリの葉を食べることができるのです。最近では、アジアイノシシ、ニホンザル、ニホンライチョウなど日本の野生動物の腸内細菌を分離してその能力を調べる研究も行っています。実験室の科学とフィールド科学を融合し、誰もやってこなかった研究を実現したいと思っています」

ウガンダの森で

ウガンダの森でゴリラがフンをするのを離れたところからじっと待つ牛田先生(写真1)

立山のニホンライチョウと

立山(富山県)のニホンライチョウと。野生のライチョウは腸内細菌で毒を分解できる。(写真2)

誰もやらないことをやるパイオニア精神で

「小さい頃からリビングストンやスタンレーといった探検家の探検記を読んでいました。中学生になり山登りを始め、六甲山に登りました。高校・大学では山岳部で活動し、大学院生の時には、ヒマラヤにチベット側から初登頂(7,281m)しました。頂上まで登り切り、“向こうの景色”が見えた時のことは印象に残っています。探検が好きで、人のやらないことをやるという精神は、この頃培ったと思います。この精神が今の研究に結び付いていると思います」

山岳部で作った書物

大学時代に山岳部で作った書物

登山の様子

ネパールのヤラピークで氷河の細菌調査(標高約5,000mにて)

NHKの番組が牛田先生らのフィールドワークに密着

  • 牛田先生は、NHK総合のテレビ番組『超体感!エクストリーム・ミッション』(2018年3月29日午後7時30分~)に出演されました。先生がガボン共和国の森で行っているフィールドワークにNHKのクルーが同行し、珍しい野生動物の「うんち」を採取して腸内細菌を見つける様子が放送されました。

「私の著書『ゴリラの森でウンチを拾う 腸内細菌学者のフィールドノート』(アニマル・メディア社)を読んだNHKの方が、研究者そのものを対象として、フィールワークに密着取材したいという話がありました。そこで、NHKのクルーと共に私たちの調査地の一つである、アフリカ、ガボン共和国の密林の奥深くで活動しました。今まで、動物そのものを紹介する番組は多かったですが、動物を研究する研究者の日常を描くという新しい取り組みでした。番組を見ると、楽しそうにしているんだと思いましたが、一般の方は大変そうだと思われたでしょう。野生動物の研究で、動物が簡単に見つからないことも示されていて良かったです」

ガボン共和国で

ガボン共和国のキャンプ地の様子(飛行する撮影用ドローンを見上げる)

先生の著書

先生の著書『ゴリラの森でうんちを拾う』(中央)、編集・執筆した『消化管の栄養・生理と腸内細菌』(下)

メッセージ

牛田一成先生

「“only one”になるために、やるべきことを真面目に考えてみましょう。私も、人のやっていない、他人から見てくだらないことを一生懸命やっていたら、いろいろな出会いにつながってきました。若い学生たちに自分の培ったパイオニア精神をつないでいきたいと思います」

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