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人文学部 共通教育科 水村さおり先生

【2011年12月1日】

水村さおり先生

プロの演奏家として、教育者として

プロフィール

水村さおり(ミズムラ サオリ)。神奈川県茅ヶ崎市出身。中部大学に赴任して3年目。ピアニストとして活動する一方、『芸術の世界(音楽史)』や『総合芸術論』などの講義を担当。授業後に保育士を目指している学生にピアノを教えることも。趣味は食べ歩き(レストランからB級グルメまで)、気分転換に愛犬の散歩、映画鑑賞。授業の合間には大好きな紅茶を楽しむ。

Close Up 水村さおり先生

研究室にお邪魔するとアロマの香りが。部屋の中はきれいに整頓され、入り口には電子ピアノもあり、壁には愛犬の写真がディスプレイ。おしゃれな雰囲気の中、水村先生へのインタビュースタートです。

きれいに並べられた愛犬の写真

きれいに並べられた愛犬の写真

入り口にはピアノ

入り口にはピアノ

幼い頃からピアニストを夢見て

3歳から始めたピアノ。実家では1歳になると、数字、文学、音楽に関係するものなど、いくつかの物を床に並べ、子どもがどれを選ぶかによって、大まかな教育方針を決めており、そこで先生は楽器を手に。「何を選んだのか自分では覚えていません(笑)」。ピアノの練習は「時間を決められ、時間が過ぎるとピアノに触らせてもらえなかった」とのこと。そのため、もっとピアノを弾きたい!次はいつ弾かせてもらえるのかとピアノのことばかり考えるように。「兄は、練習を『やらされ』て嫌になり、やめてしまいました。兄の時に失敗したので、結局母に上手く乗せられたんですね(笑)」。やりたい曲を弾く時間を作るため、ピアノ教室の課題を早く終わらせるようになりました。そして、いつの間にかピアノの演奏に夢中になっていきました。

中学生の頃に自分の進路を決めた

トロフィー

小学生になると数々のコンクールで入賞。中学の頃には毎日の厳しい練習にも慣れ、厳しい受験勉強を経て、東京芸術大学附属高校の音楽科へ進学。定員40名の狭き門をくぐり、幼い頃からの憧れだったピアニストへの夢にぐっと近づきました。高校では親元を離れ学生会館に入寮。全国からピアノが得意な人たちが集まっていたため競争は熾烈でした。「学期ごとのテスト結果は壁に張り出されます。競争に勝てなくなり学校を辞めたり、勉強の方に打ち込む人もいました」。周りの友人と切磋琢磨しながら高校時代を過ごし、東京芸術大学へ。

コンセルヴァトワールへ音楽留学

パリ国立高等音楽院(コンセルヴァトワール)

パリ国立高等音楽院(コンセルヴァトワール)

大学2年生の終わりから、パリ国立高等音楽院(フランス)、通称コンセルヴァトワールに留学。無断欠席2回で赤紙(警告)、3回で退学というとても厳しい学校でした。留学中はパリのアパートで一人暮らし。私が住む以前の住人も演奏家だったので、気兼ねなくピアノの練習もでき、快適に暮らせたとのこと。「向こうでは、だまっていると存在していない人として扱われます。神経が図太いくらいでちょうどいいんです。私にはちょうどよかったです(笑)」

しかし、言葉を覚えるのは苦労したとのこと。「始めのうちは先生も気を遣って、英語でピアノのレッスンをしてくれました」。しかし、3ヵ月後にはフランス語でのレッスンに。「留学する前はあいさつぐらいしかできなかったので、授業やレッスンについていくのに必死でした」。

コンセルヴァトワールを卒業した後は、ジュネーブ音楽院(スイス)の大学院へ。「3週間に1回の授業だったのでフランスから電車で3時間かけて通っていました」。そのころにはヨーロッパ各国でのコンクールにも出場し、オルレアン20世紀国際ピアノコンクール第1位・ジュネーヴ国際音楽コンクールディプロマ、ジャン・フランセ国際音楽コンクール優勝などの成績を収めました。

作曲家の見た風景を体験する

授業がないときやバカンスの時期には、観光も兼ねていろいろな土地を訪問。「ヨーロッパは景観保護の条例が厳しいため、古い町並みがいたるところに残っています。好きな作曲家の出生地を訪れ、田園風景や雪化粧の町並みなどを眺めながら、どんなことを思いながら作曲したんだろうと思いを巡らせました」。そうして磨かれた感性はその後の人生において、大いに役立っているとのこと。「クラシックでは、演奏者の経験や、感じ方によって『曲』の解釈が変わるので、10人のピアニストが同じ曲を演奏しても、10人それぞれに雰囲気の違いが出るのです」

ラヴェル(フランスの作曲家)が晩年を過ごした家

ラヴェル(フランスの作曲家)が晩年を過ごした家

ラヴェルのピアノ

ラヴェルのピアノ

「ラヴェルが晩年を過ごした家」

「ラヴェルが晩年を過ごした家」

留学先の仲間とホームパーティ(前列右から2人目)

留学先の仲間とホームパーティ(前列右から2人目)

オルレアンコンクール優勝後には雑誌にも掲載された

オルレアンコンクール優勝後には雑誌にも掲載された

パリ祭の風景

パリ祭の風景

しかし、常に音楽のことばかり考えているわけでもありません。「留学中に師事していた先生には『1年のうち3週間はピアノから離れるようにしなさい』と教えられました。対象から距離を置くことでピアニスト(人間)としてより成熟するという教えは、今も大事にしています」。ピアニストと聞くと1年中練習しているように思いますが、休むことも大事。こういった日々の研鑽が演奏に深みをもたらしているのでしょう。

雰囲気はお客さんといっしょにつくるもの

現在は日本国内を中心に演奏会を行っている水村先生。プロの演奏家として気を付けているのは、お客さんとの雰囲気づくり。自分の技術を余すことなく聴かせようとして、演奏家が意気込み、入り込みすぎると良い演奏会にはなりません。会場の雰囲気を感じ、会場全体を見渡すようなイメージで演奏できるようにするとうまくいくとのこと。優しい表情の中にも、プロとして生きてきた芯の強さをうかがわせる水村先生。こういった心掛けが大学での授業に生かされているのかもしれません。そんな先生の演奏が生で聴ける「中部大学音楽祭」が12月17日(土曜日)に開催されます。

東日本大震災チャリティコンサート「中部大学音楽祭」

第8回中部大学音楽祭案内リーフレット

中部大学音楽祭は学生が実行委員長となり、音楽系クラブ・サークルをまとめてプログラムを構成しています。今年は水村先生のピアノソロもプログラムに。「中部大学音楽祭は『祭(まつり)』です。クラシックはもちろん、ジャズや、混声合唱、チアリーディングのパフォーマンスまであり、音楽に詳しくない方でも楽しめます。聴いたことがあり、なじみやすく、明るい曲でプログラムが構成されているのも魅力です。どなたでも楽しめることを考えて『Rhapsody in Blue(作曲:George Gershwin)』を選曲しました」

管弦楽団

管弦楽団

ナチュラルサウンズ・ジャズ・オーケストラ

ナチュラルサウンズ・ジャズ・オーケストラ

マンドリンクラブ

マンドリンクラブ

チアリーディング

チアリーディング

中部大学・中部大生について

中部大学・中部大生のよいところ

中部大の設備についてたずねると、「三浦幸平メモリアルホールにある『べーゼンドルファー』は何千万円もするようなピアノです。このようなピアノが管理されているのはすごいこと」。また、中部大生については、「見た目が怖い感じの学生なのに、ピアノがとても上手だったり、おとなしそうな学生でも話してみると、とても明るかったり、全体的に見た目のイメージとは裏腹にみんな素直ですね」とのこと。

三浦幸平メモリアルホール

三浦幸平メモリアルホール

ベーゼンドルファー

ベーゼンドルファー

どんなことを心掛けて授業していますか?

「学生を名前で呼びかけるよう心掛けています。『先生、私の名前覚えてくれているの!?』と喜んでくれますし、その表情を見ると私まで嬉しくなります。ただ、100人以上の講義になると、一度に全員は覚えられませんが(笑)」

終わりに 「自分だけの時間割をつくろう」

高校生にメッセージ

水村さおり先生

「中部大学にはとても素晴らしい先生がたくさんいますので、さまざまな分野の授業を受けてください。その中でも全学共通科目(教養)の授業をたくさんとってほしいと思います。専門分野を身に付けることも大事ですが、就職してさまざまな立場の人と関わるときに、大学で学んだ教養科目が話のきっかけになり、役に立つかもしれません」

「また、高校と大学では自分で時間割を構成していくというところが大きく違います。同じ科目名でも先生によって授業内容が全く違うこともあります。私は『芸術の世界』という講義の中で、音楽史について授業をしていますが、同じ講義名でも、他の先生が担当されると音楽の授業ではないこともあります。また、音楽史といっても教員が何人がいる場合は、全体的な流れをとらえる授業や、1つの時代に的を絞った授業など、さまざまな形があるので、シラバス別サイトにリンクします(講義内容を紹介する資料)をよく読んでから選択し、『自分だけの時間割』を作っていってください」

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