ベオグラードにて(教授:杓谷 茂樹)
【2017年8月1日】
セルビアで開催されている国際ラテンアメリカ・カリブ研究学会(FIEALC)で発表するためにベオグラードに来ています。この街に来るにあたって、絶対行ってこようと思っていた場所がありました。
それは、グネズ・ミロシュ通り。1999年にNATO軍による空爆で破壊された建物が残されている場所です。官庁街なので、町の真ん中にあります。
ここもいまでは街の日常の風景になっていますが、この通りを普通に行き交う大人の皆さんは、みんな空爆を経験しているのだなぁ、それはきっと壮絶な体験だったのだろうだなぁ、と不思議な気持ちになります。
考えてみれば、NATO側に立つ私たちから見ると、セルビア人っていうのは、ユーゴ内戦の際には完全に悪役イメージで語られていたわけです。でもこの街で実際に私が接している人たちは、とても親切で、明るく、いきいきと暮らしている本当にいい方たちばかりです。
戦争、そして平和について、いろんなことを考えさせられる場所でした。