山本 敦 研究室

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2008年度

2008年度研究実績

  • Atsushi Yamamoto, Mio Kawai, Toshio Miwa, Tomoyasu Tsukamoto, Shuji Kodama, Kazuichi Hayakawa, 2008. Determination of adulteration in apple juice by HPLC with novel optical rotation detector. リンゴ果汁で最も多い偽和行為は、合成リンゴ酸の添加である。この行為を判別するため、リンゴ果汁中のD-体を測定するLC検出系を確立した。通常のイオン交換カラムでUV/ORタンデム検出するだけなので、果汁は希釈、ろ過するだけでLCに注入可能であった。本法での結果と酵素法には良好な相関が見られた。J.Agric.Food Chem., 56, 7302-7304.
  • Shuji Kodama, Yuji Ito, Atsushi Taga, Yoko Nomura, Atsushi Yamamoto, Satoshi Chinaka, Kentaro Suzuki, Tomohisa Yamashita, Tomoko Kemmei, Kazuichi Hayakawa, 2008. A fast and simple analysis of glyphosate in tea beverages by capillary electrophoresis with on-line copper(II)-glyphosate complex formation. 最近、国内でPET飲料にグリホサート製剤混入事件が続発した。グリホサートは極めて親水性の高く、UV吸収を持たない物質であるため、測定の難しい農薬である。そこで泳導緩衝液中で銅錯体を形成させることで、分離と検出を同時に行なえるキャピラリー電気泳動の測定系を構築した。感度は問題があったものの、PET飲料の直接注入が可能であり、製剤混入の判別には十分であった。J.Health Sci., 54, 602-606.
  • Tomoko Kemmei, Shuji Kodama, Tatsuya Muramoto, Hironori Fujishima, Atsushi Yamamoto, Yoshinori Inoue, Kazuichi Hayakawa, 2009. Study of solid phase extraction for the determination of sequestering agents in river water by high performance liquid chromatography. 6種類のアミノカルボン酸系の金属イオン封鎖剤を陰イオン交換樹脂カートリッジで固相抽出し、逆相系カラムで一斉分析可能な方法を開発した。本法を実際の河川水に適用したところ、2種類の金属イオン封鎖剤が検出された。 J.Chromatogr.A, 1216, 1109-1114.
  • Shuji Kodama, Atsushi Morikawa, Kazuya Nakagomi, Atsushi Yamamoto, Atsushi Sato, Kentaro Suzuki, Tomohisa Yamashita, Tomoko Kemmei, Atsushi Taga, 2009. Enantioseparation of nicotine alkaloids in cigarettes by capillary electrophoresis using sulfated b-cyclodextrin as a chiral selector and a capillary coated with amino groups. タバコに含まれるニコチンアルカルイド5種についてCEで光学分割できる条件を確立した。この系を使ってタバコ中のこれらアルカロイドの定量を行った。Electrophoresis, in press.
  • 中島康夫・鈴木清一・山崎真樹子・井上嘉則・上茶谷若・大久保哲雄・山本 敦。食肉加工品のダイアリシス前処理による硝酸、亜硝酸の定量、2008年5月、第69回分析化学討論会(名古屋)。食肉製品中の発色助剤である硝酸、亜硝酸塩を抽出液をろ過した後に直接ダイアリシス-IC測定に供した。ここでの値を、液-液分配法でのIC測定と比較した。
  • 野村陽子・塚本友康・山本 敦・鈴木 茂・上茶谷若・井上嘉則。HILIC型カラムを用いたグリホサートの分析、2008年5月、第69回分析化学討論会(名古屋)。両性イオンで測定の困難なグリホサートをLC- MS/MS分析するため、移動相組成に塩を含まなくて済むようにHILICモードのカラムを用いて溶出条件を検討した。
  • 塚本友康・椎木 芳・井上嘉則・上茶谷若・山本 敦。ポリマベースHILIC型充填剤を用いた蜂蜜中のテトラサイクリン系抗菌剤の固相抽出、2008年5月、第69回分析化学討論会(名古屋)。蜂蜜中の残留抗菌剤の公定法は煩雑である。その理由の一つに、前処理法と分離に同じ逆相モードを使っていることである。前処理用の樹脂に、我々の合成したHILICモードを用いることで、簡便に精製できることが見出された。
  • 塚本友康・山本 敦・上茶谷若・井上嘉則。スルホベタイン型官能基を導入したポリマ吸着剤における親水性化合物の捕捉特性、2008年9月、日本分析化学会第57年会(福岡)。我々の合成したスルホベタイン型の吸着剤における非イオン性の親水性化合物の保持特性を調べた結果、保持強度はlog POWに比例し、水溶解性に反比例することを見出した。
  • 中島康夫・鈴木清一・山崎真樹子・時岡謙次・大久保哲雄・井上嘉則・上茶谷若・小玉修嗣・山本 敦。食品分析におけるダイアリシス前処理 信頼性の確認、2008年9月、日本分析化学会第57年会(福岡)。食品分析の前処理操作としてのオンラインマイクロダイアリシス装置の最適化を試みた。本法における食肉加工品中の硝酸、亜硝酸塩の定量結果と比色法でのそれを比較した。
  • 野村陽子・稲垣 壮・塚本友康・山本 敦・鈴木 茂・小玉修嗣・中込和哉。茶葉中のニコチン分析、2008年9月、日本分析化学会第57年会(福岡)。国内で消費される緑茶の約一割は輸入品である。表示義務が課されているにもかかわらず、流通販路は不明である。輸入茶葉のマーカ物質としてのニコチンの可能性を調査した。なお、本発表により、演者の野村は若手優秀賞を受賞した。
  • 三輪俊夫・山本 敦・小玉修嗣・早川和一。新規旋光度検出器の開発―CD検出器との比較、2008年9月、日本分析化学会第57年会(福岡)。我々の開発した波長可変型紫外部対応のOR検出器の性能をCD検出器と比較した。化合物によっては、検出感度がOR>CDのものも認められた。
  • 安間麻莉・野村陽子・塚本友康・山本 敦・小萱香代・木方隆文・上茶谷若・井上嘉則。HILIC型固相抽出剤を前処理に用いたLC-MS/MSによるハチミツ中テトラサイクリン類の分析、2008年9月、日本分析化学会第57年会(福岡)。蜂蜜中のテトラサイクリン類をHILICカートリッジで精製した後、逆相カラムで分離し、MS/MSで高感度に検出する簡便な方法を確立した。
  • 健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一。固相抽出-HPLC法による環境水中金属イオン封鎖剤の定量、2008年9月、日本分析化学会第57年会(福岡)。環境中に放出された金属イオン封鎖剤を陰イオン交換型のカートリッジで捕集し、HPLCで測定する方法を確立した。この方法で富山県内の河川中の6種類のアミノカルボン酸類の流域分布を測定した。
  • 小玉修嗣・伊藤勇二・多賀 淳・野村陽子・山本 敦・地中 啓・鈴木健太郎・誉田佳孝・山下智富・健名智子・高柳信孝・早川和一。オンライン銅錯体形成を利用した茶飲料混入グリホサートの迅速キャピラリー電気泳動分析、2008年9月、日本分析化学会第57年会(福岡)。昨今の農薬混入事件における初動測定の反省を踏まえ、感度は二の次で迅速・簡便さを売り物にした分析法の開発が望まれている。今回はグリホサートのCE分析法を開発した。
  • 塚本友康・安間麻莉・山本 敦・上茶谷若・井上嘉則。新規高保水性架橋樹脂の合成と高極性化合物の吸着剤への適用、2008年11月、第13回高分子分析討論会(名古屋)。スルホベタイン型の充填剤における非イオン性物質の分析化学への適用性について検討した。
  • 内山一寿・近藤万莉・伊藤 宏・行谷義治・山本 敦。HPLCと光分解/電気伝導度検出器とを用いた有機ハロゲン化合物の分析法、2008年11月、第13回高分子分析討論会(名古屋)。光分解/電気伝導度検出HPLCにおける高分子材料中の難燃剤としての有機臭素化合物測定の可能性について報告。
  • 野村陽子・足立吉隆・山本 敦・中島康夫・小玉修嗣。河川水中のグリホサートおよびアミノメチルリン酸の簡易分析、2009年3月、日本薬学会第129年会(京都)。環境水中のグリホサートと、その分解物であるアミノメチルリン酸を自動で濃縮し、同時に分析できるオンラインマイクロダイアリシス・固相抽出・サプレッサIC法を確立した。
  • 安間麻莉・塚本友康・山本 敦・井上嘉則。食品の簡易分析法に関する研究:リボフラビンへの適用、2009年3月、日本薬学会第129年会(京都)。スルホベタイン型の樹脂は、リボフラビンに対して選択的な保持特性を示す。この樹脂を使った食品中のリボフラビンの簡易分析法について検討した。
  • 小玉修嗣・多賀 淳・山本 敦・山下智富・健名智子・鈴木健太郎・誉田佳孝。中心イオンにNi(II)イオンを用いたキラル配位子交換キャピラリー電気泳動、2009年3月、日本薬学会第129年会(京都)。配位子交換によるキラル分割で一般的に用いられる金属がCu(II)であるが、今回はNi(II)を使用し、その分割特性を比較した。
  • 三輪俊夫・塚本友康・山本 敦・小玉修嗣 ・菅 幸生・荒井國三。キラル検出器による抗真菌薬イトラコナゾールの光学分割、2009年3月、日本薬学会第129年会(京都)。イトラコナゾールは不斉炭素を3つ持っているが、立体障害によって4種類の異性体のみが存在する。この4種異性体のキラル光学特性を測定した。
  • 健名智子・小玉修嗣・山本 敦・井上嘉則・早川和一。固相抽出-HPLC法による海水中のEDTA分析、2009年3月、日本薬学会第129年会(京都)。Fe-EDTAは選択的に活性炭へ吸着することを見出した。一方、この脱着は非常に困難で、メタノール性HClによってのみ溶出させることが可能であった。この方法を海水中のEDTA分析に適用した。

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