魚類生物学研究室(武井・宗宮研究室)

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2017年度研究室航海(伊勢湾、熊野灘)

はじめに

2017年10月10-14日において、三重大学における勢水丸の「海洋生物調査実習航海」に参加しました。この実習は伊勢湾と三重県沖の熊野灘における海洋生物および海洋環境の調査を目的とし、4泊5日間で様々な調査実習を学ぶことができます。今回は三重大学生物資源学部の森川由隆准教授、木村妙子准教授、前川陽一船長をはじめとした乗組員の皆様のご厚意により、わたくし武井と当研究室の4年生2名を参加させていただきました。この場をお借りして、謹んで御礼を申し上げます。

以下に航海時の写真を示していきます。

航海の写真

10月10日の朝10時に三重県の松阪港から出航しました。非常に天気が良く、穏やかな出港でした(左)。今回は当学の学生2人は、三重大学の学生さんの実習に混ぜていただき、一緒に出航準備を行ったほか(中)、船上での各種実習作業をともに行いました(右)。

熊野灘では底筒による底生生物の採集と、底延縄による底生性魚類の採集を行いました。底筒(左)と底延縄(中)ではともに冷凍の魚を餌とし、学生自ら仕掛けに付けます。仕掛けは水深約100mの海底に投下し、船員さんによる作業を皆で見学しました(右)。

底筒は大漁でした。オオグソクムシ(左)をはじめとする多種多様の底生性無脊椎動物のほか、ヌタウナギ(中)も大漁でした。ヌタウナギは顎を持たない古い生物で、最も原始的な魚類もしくは有頭動物とされています。ぬたとも形容される粘液の分泌(右)が有名です。

一方、底延縄は不漁で、ヨリトフグ(左)が2匹と、ウッカリカサゴ(右)が1匹だけでした。ウッカリカサゴは深海から引き上げられたためか、眼が突出しており、今回はこの眼球を研究材料として頂きました。

 

海洋環境調査はCTD(左)を用いた計測を行いました。CTDは水深に対応した塩分濃度および水温を計測する装置であり、海図に対応した海域(中)で、CTDを電動ウインチで沈めながら計測します。計測結果は船上において、学生が皆でデータ解析を行いました(右)。

伊勢湾の外湾から内湾にかけて、複数回の底曳網調査を行いました(左)。外湾(中)では多少の底生生物が採集されたのですが、内湾(右)ではほとんどゴミしか採集されなかったのが印象的でした。伊勢湾内湾の生物相が貧困になっている証拠を目の当たりにしました。

船上では共同生活を行います。食事は学生が自ら配膳し(左)、片付けます。朝はラジオ体操を皆でします(中)。移動中は各時間に応じた当直(ワッヂ)を船員さんと一緒に行います(右)。

夜に空き時間がある場合は、備えの釣り具(左)を用いて、夜釣りができます。今航海でもアジとサバ(中)が良く釣れました。また、三重大の学生さんは釣り具を持参し、アジの泳がせ釣りによって、大型のハモをつり上げました(右)。

船上では森川先生(左)と木村先生(中)による講義を拝聴しました。また武井も僭越ながら、三重大学の学生さんへ魚類生物学の講義をさせていただけました(右)。

最終日はやや曇りでしたが、10月14日午前9時に無事入港することができました(左、中)。最後に入港式が行われ、チョッサーと船長によるご挨拶をいただきました(右)。今航海は終始波が穏やかで、わたくしも学生も大変貴重で有意義な経験ができました。また、ヌタウナギやウッカリカサゴをはじめとする様々な貴重な魚種を、非常に状態の良いサンプルとして入手することもできました。

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