町田千代子研究室

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新着情報 2020.02.04

  • 2020.02.04 Vial-Pradel et al., 2019の論文が掲載されました。PubMedからも検索できるようになりました。
    Vial-Pradel S., Hasegawa Y., Nakagawa A., Miyaki S., Machida Y., Kojima S., *Machida C., *Takahashi H., SIMON: Simple methods for analyzing DNA methylation by targeted bisulfite next-generation sequencing, Plant Biotechnol. 36, 213-222 (DOI: 10.5511/plantbiotechnology.19.0822a). [PubMed]

    SIMON(Simple Inference for Methylome based On NGS)法とは?
    エピジェネティクス分野で注目されているDNAのメチル化は、遺伝子発現の制御機構として、発生・分化や疾患などの現象に大きく関わっていることがわかってきた。DNAのメチル化解析においては、特定の領域については、バイサルファイト処理後にPCRを行い、サンガー法を用いる方法が一般的であった。一方、次世代シーケンサーを用いたゲノムワイドなバイサルファイトシーケンスは、網羅的にメチル化シトシンを同定し、メチル化レベルを定量する。しかしながら、いづれの場合にも、10−20カバレッジ程度であり、コストも非常に高いという問題点があった。
    我々は、新しいターゲットバイサルファイトNGS法(SIMON法)を開発した。この方法では、バイサルファイト処理後のPCRのプライマーに異なる4塩基の配列(ATGC:バーコード配列)を付加することにより、ゲノム上の特定の領域について(何箇所でも可能)、 最大、一度に24サンプルをまとめてNGS解析することが可能である。また、PCR産物の増幅される長さを1塩基対以上異なるように設計することにより、NGSデータについて、まず、長さで、振り分けたのち、各々のメチル化レベルを調べることができる。リード数としては、1万リード程度は可能であり、1000リード得られれば、10%のメチル化レベルの差を同定可能である。コストは、サンガー法の約1/100程度、サンプルの作成、解析時間は、ともに圧倒的に短縮可能となった。今後、エピゲノムの解析や疾患とDNAメチル化の関係の解析が進むと、特定の領域についてのメチル化レベルの解析の必要性が高まると期待される。このような解析に、極めて有効な方法である。

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