電気システム工学とは?
電気工学は、私たちの暮らしを支えます
身の回りの電気
私 たちの周りには、電気で動作する製品があふれています。身近なところでは “明かり”、“冷蔵庫”、“TV”、“携帯電話”、“自動車” などがありますね。社会に目を向けてみると、“信号機”、“電車(鉄道)”、“街灯” などがあり、私たちの暮らしにはなくてはならない存在であることは、容易に想像がつくと思います。もちろん、身の回りの製品を作る工場も電気がなければ動 きません。
このように、電気は(運動や光や熱などの)エネルギーや情報の伝達媒体として、私たちの暮 らしに関わるだけではなくて、間接的にモノ作りなどにも関わります。直接目に見えることはほとんどありませんが、電気は、なくては非常に困る存在であるこ とは理解されるでしょう。雷等による停電で、困った経験のある人もいるかと思います。
電気に依存?
さて、(電気がなくても生きてはいけるでしょうが)私たちの暮らしは電気に非常に依存しています。社会は、電気がなければ機能できません。このような “なくては困る、一時も止まっては困る電気”を安定して送ることも、電気工学の役割です。
電気工学は、エネルギーと環境に深く関わります
なくては困るエネルギー
私たちの身の回りのすべては、エネルギーの姿を変えることによって機能しています。 たとえば、家庭にある電化製品や、電車などは、電気エネルギーで機能します。 調理に使うガスコンロは(例えば)天然ガスの持つエネルギーで、自動車は軽油やガソリンのもつエネルギーで機能します。 あらゆる人工的な製品は、材料やエネルギーの姿を変えることにより作られます。 このように、現代の人類の営みには材料やエネルギーはなくてはならないものです。
エネルギーの源は?
このような人類の営みは、地球が何億年という長い年月をかけて蓄えてきた化石燃料により支えられています。しかし、化石燃料はまもなく枯渇しようとしています。また、化石燃料を燃やして排出されたCO2は、大気中に蓄積し、地球温暖化を引き起こし、地球の環境を激変させようとしています。
人類の営みは、エネルギーの利用なくしては成り立ちません。特に、電気エネルギーは私たちの暮らしと社会活動に深く結びついており、電気エネルギーがなければ、社会の機能が停止することは容易に想像がつくでしょう。社会が機能するためには、電気エネルギーが不可欠です。
電気エネルギーを確保するために
化石燃料によらない発電システムとして、(原子力発電、水力発電、)太陽光発電や風力発電などが期待されています。これらのシステムから効率よく電気エネルギーを取り出すことが求められています。
もちろん、効率よく電気エネルギーを使うことも重要な課題です。
電気自動車は化石燃料をエネルギーとしない次世代の車として実用化の段階を迎えていますが、本学科に関連する分野として、「高性能モータ」・「電気エネルギーシステムとしての高度制御技術」・「高性能蓄電システム・高性能燃料電池」の開発などが求められています。